2017 全日本ロードレース最終戦鈴鹿 決勝レース

2017/11/06

全日本ロードレースに新チャンピオン誕生!高橋巧。
決勝レース:中須賀克行、ダブルウィン!圧倒的な強さで今シーズンの最多勝記録更新。

全日本ロードレース最高峰クラスに2012年以来6年ぶりに新チャンピオンが誕生した。中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が誇る5年連続チャンピオン記録を止めたオトコ:高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO. Honda)が、最終戦のレース2で悲願のチャンピオンを決めた!

接近している今シーズンのチャンピオン争い

「2017 49th MFJ GRAND PRIX SUPERBIKE RACE in SUZUKA」の決勝レースが開催された。

今年の最終戦は木曜日から好天に恵まれ、絶好のレース観戦日和となる。但、決勝日は晴天ながら風が強く肌寒い1日となった。最終戦は「MFJグランプリ」として開催、JSB1000クラスは2レース制となる。さらに、各ポイントに3ポイントのボーナスポイントが加算され、2連勝すると56ポイントを獲得できる。

今シーズンのチャンピオン争いは混沌としている。ポイントリーダーは津田拓也(ヨシムラスズキMOTULレーシング)155ポイント(pts)。2番手は高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO. Honda)149pts。3番手は渡辺一馬(Kawasaki Team GREEN)144pts、4番手は藤田拓哉(YAMALUBE RACING TEAM)121pts、5番手は野佐根(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)118pts、6番手は濱原颯道(ヨシムラスズキMOTULレーシング)109pts。この上位6人までがシリーズチャンピオンの可能性を持っている。

超スプリントのレース1

レース1は8周の超スプリント。しかし、スタート前のウォームアップ走行でコース上にマシンがストップしてしまったため、スタートディレイ。1周減算の7周。さらにスプリント度合いが増したレースとなる。

ホールショットはポールポジションの中須賀が奪う。2番手は高橋巧、野佐根、渡辺一馬の順に1コーナーに進入する。8周のスプリントレースではガチンコ勝負になる、との言葉通り中須賀はオープニングラップから飛ばしていく。
オープニングラップは、中須賀、高橋巧、渡辺、野佐根、加賀山就臣(Team KAGAYAMA)、藤田、清成龍一(MORIWAKI MOTUL RACING)、津田拓也(ヨシムラスズキMOTULレーシング)、濱原颯道(ヨシムラスズキMOTULレーシング)、山口辰也(TOHO Racing)の上位10台

決勝レースなのに5秒台

中須賀は早くも2周目に2分5秒789の信じられないタイムをマークして独走態勢を築く。

2番手争いは、高橋、渡辺、野佐根、藤田の4台。2周目のシケインで野佐根が渡辺のインをついて3番手に浮上する。

さらに野佐根は翌周の同じ場所、シケインでレイトブレーキングから高橋のインをついて2番手に浮上、ヤマハ ワン・ツーとなる。しかしこの時点で中須賀は野佐根に対して2秒495の大量リードを築き独走を続ける。

ポイントリーダーの津田は3周目にレースベスト2分7秒576をマークするが、トップ中須賀は5秒8、野佐根は6秒2、高橋巧6秒6,渡辺6秒3と、約1秒ラップタイムが遅く、苦しい展開を強いられていた。

中須賀は決勝レースだというのに2分5秒台を連発、圧倒的に速い。結局そのまま誰にも抜かれることなく2位に約4秒もの大差をつけてレース1をぶっちぎりで優勝する。

ポイントリーダーが変わった

レース残り2周の1コーナーで高橋巧がスリップから抜けて野佐根をかわして2番手に浮上する。そのまま高橋巧が2位、野佐根が3位表彰台を獲得する。

4位には渡辺、5位には決勝レースからカラーリングを変えた藤田、6位に山口、7位加賀山、そして8位に津田、9位濱原、10位清成龍一(MORIWAKI MOTUL RACING)の上位10位。

これでポイントランキングは高橋が逆転でトップに立ち174Pts.、津田が171Pts.、渡辺165Pts.。チャンピオン争いはこの3人に絞られた。

レース2:ホールショットは6番グリッドの高橋巧!

いよいよ今シーズンのチャンピオンが決定する20周のレース2がスタート!

ホールショットは2列目6番グリッドからロケットスタートを決めた高橋巧が奪う。2番手中須賀、そして3番手には予選8番手の加賀山就臣がジャンプアップする!4番手に渡辺、5番手に野佐根がつける。

オープニングラップは、高橋、中須賀、渡辺、加賀山、野佐根、藤田、山口、高橋裕紀、濱原、津田の上位10人。

背後から様子を伺う

3周目のヘアピンで野佐根が渡辺のインをついて3番手に浮上、高橋、中須賀、野佐根、渡辺、藤田、この5台がワンパックとなって先頭集団を形成、そのまま15周まで順位変わらず小康状態が続く。中須賀は「(高橋)巧から“前に出てよオーラ”を感じたけど意地でも前に出ない」、高橋は「ブレーキングして前に出てもらおうかと思った」とレース後に語っていた通り、中須賀は高橋の背後にピタリとつけて様子を伺っていた。

16周目にレースが動く

先頭グループに動きが出たのは16周目のシケイン。中須賀が高橋巧のインを突いてトップに浮上すると、野佐根も高橋をパス、ヤマハワン・ツーで最終コーナーを駆け下りてくるが野佐根がバランスを崩し、高橋、渡辺にも買わされ、中須賀—高橋—渡辺—野佐根の順にコントロールラインを通過する。

前に出た中須賀は速い。みるみるうちに2位との差を広げていく。そして渡辺もスパートする。17周目のシケインで高橋巧をパスすると、野佐根も高橋をパス、中須賀—渡辺—野佐根—高橋—藤田のオーダー。

18周目の同じシケイン、野佐根は渡辺のインを突いて2番手に浮上するもまたもや最終コーナーを駆け下りてくる際に失速、渡辺に抜き返される。その野佐根、デグナー進入でコースアウト、すぐにコース復帰するも先頭集団から脱落してしまう。

 これで、中須賀—渡辺—高橋—藤田となった先頭集団、高橋は「ひとつでも順位を上げてチャンピオンを獲りたい」と渡辺に勝負を仕掛ける。逆バンクで渡辺のインをつき2番手に浮上、そのまま2位でチェッカーを受ける。

 終わってみればシーズン最多優勝の中須賀克行

中須賀はレース2も速さを見せつけてダブルウィンを達成、終わってみればシーズン5勝の最多勝を記録する。
絶対王者として臨んだまさかの連続リタイアで始まった今シーズン。17インチタイヤへの対応に苦慮していたが克服した中須賀は速い。オートポリスから4連勝、強い中須賀が帰ってきた。

悲願のシリーズチャンピオン

高橋巧はJSB1000クラスにステップアップしてから9年目にして悲願のチャンピオンを獲得した。ここ数年、ランキング2位、3位に悔しいシーズンを過ごしてきた。今シーズン新型CBR1000RRを投入、そのマシン開発にも携わってきた高橋。普段は寡黙で滅多に表情を変えない高橋だが、この日ばかりは表彰台で満面の笑みをみた。

全日本ロードレースの2017年シーズンはこれで終了。来シーズンはどんな顔ぶれでどんなバトルが観られるのか、今から楽しみである。

 

「2017 49th MFJ GRAND PRIX SUPERBIKE RACE in SUZUKA」決勝レース1 上位10位は以下の通り。

優勝:#1 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
2位:#634 高橋 巧 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda
3位:#5 野左根航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM #5
4位:#23 渡辺一馬 Kawasaki Team GREEN
5位:#9 藤田拓哉 YAMALUBE RACING TEAM
6位:#104 山口辰也 TOHO Racing
7位:#71 加賀山就臣 Team KAGAYAMA
8位:#12 津田拓也 ヨシムラスズキMOTULレーシング
9位:#50 濱原颯道 ヨシムラスズキMOTULレーシング
10位 : #88 清成龍一 MORIWAKI MOTUL RACING

「2017 49th MFJ GRAND PRIX SUPERBIKE RACE in SUZUKA」決勝レース2 上位10位は以下の通り。

優勝:#1 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
2位:#634 高橋 巧 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda
3位:#23 渡辺一馬 Kawasaki Team GREEN
4位:#9 藤田拓哉 YAMALUBE RACING TEAM
5位:#12 津田拓也 ヨシムラスズキMOTULレーシング
6位:#104 山口辰也 TOHO Racing
7位:#88 清成龍一 MORIWAKI MOTUL RACING
8位:#72 高橋裕紀MORIWAKI MOTUL RACING
9位:#50 濱原颯道 ヨシムラスズキMOTULレーシング
10位 : #5 野左根航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM

Photo & text : koma