2016全日本ロードレース 第5戦 スポーツランドSUGO 決勝レース

2016/06/29

AI2Q8033

全日本ロードレースシリーズ第5戦の決勝レースが宮城県・スポーツランドSUGOで開催されました。第4戦オートポリス大会が熊本地震の影響で中止となったので各クラスとも実質3戦目の大会となります。

AI2Q7671_sharpmask

JSB1000クラスは予選でコースレコードを更新した#1中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が序盤から抜け出し、2位に約25秒の大差をつけてポール・トゥ・ウィン!これで連続ポール・トゥ・ウィン記録は10回となりました。熟成を重ねて進化を続けるYAMAHA YZF R-1と中須賀克行の最強タッグの勢いは留まるところを知らないかのようです。

AI2Q7049

 今大会のJSB1000クラスは「SUGOスーパーバイク120マイル耐久レース」として4年目を迎えた120マイル(52周:約194km)のセミ耐久レースとして開催されます。一度のピットインが義務づけられていて、ライダーチェンジ、タイヤ交換、給油等を行う。1回のピットインで出来る作業に制限はありません。ライダーは1名でも2名でも登録が可能でがほとんどのチームが1名登録(上位陣では#71 Team KAGAYAMAが加賀山就臣と浦本修充の2名登録)で、独りで52周を走ります。これは鈴鹿8耐の1スティント(平均25周:約145km)よりも長い距離を走ることになり、非常に厳しいレースとなります。

AI2Q7065

 決勝日は前日までの梅雨空が嘘のような爽やかな好天。13:20、ルマン式スタートでJSB1000クラス決勝スタート。ホールショットは#12津田拓也(ヨシムラ スズキ シェルアドバンス)が奪い、#26渡辺一樹(TEAM GREEN)、そしてロケットスタートには定評のある#71加賀山就臣(Team KAGAYAMA)が予選8番手から3番手にジャンプアップ、ポールポジションの#1中須賀は4番手で第1コーナーに進入します。

AI2Q7141

しかし#1中須賀は馬の背コーナーで#71加賀山を、SPアウトコーナーで#26渡辺を一気にかわして2番手浮上、10%勾配を駆け上がりトップを走る#12津田を追いかけます。オープニングラップは#12津田が奪い、#1 中須賀、#26 渡辺、#71 加賀山、#104 山口辰也(TOHO Racing)、#87 柳川明(TEAM GREEN)、#7 野左根航汰(YAMALUBE RACING TEAM)、#634 高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO.)、#32 今野由寛(MotoMap SUPPLY)、#090 秋吉耕佑(au & テルル・Kohara RT)の上位10人。

AI2Q7359_1

#1中須賀は早くも2周目の馬の背コーナーで#12 津田に襲いかかりパス、トップに浮上します。このレースウィークで最も路面温度が高くなった決勝日「タイヤがもしかしたらキツイかもしれないと思って序盤はついて行こうかな、とも考えたけど、雰囲気的にペースが上がらないと思って自分から前に出た。ペースを刻みながら、タイヤをいたわりながら、クリアラップが取れたら27秒前半に入れることを目標にしてそれができたのでコントロールできたのかなと思う」という#1 中須賀は、その言葉通り2周目から1分27秒台に入れると後続との差をみるみる広げていきます。

AI2Q7200

#1 中須賀の後方では、4周目のシケインで#26 渡辺が#12 津田のインに飛び込み2番手に浮上します。その後#26 渡辺は27秒台に入れて#12 津田との差を広げていきます。その後方では#87 柳川と#7 野左根が接近戦を展開。#12 津田はマシンにマイナートラブルを抱えてペースが安定せず後ろから#87 柳川、#7 野左根につつかれ3番手争いは3台のパックになります。そして10周目のバックストレートで#87 柳川が#12 津田をとらえて3番手浮上、さらに#7 野左根も12周目に#12 津田をかわします。

AI2Q7484_3

トップ#1 中須賀が独走体制、2番手#26 渡辺、3番手#87 柳川、4番手#7 野左根、5番手#12 津田、6番手#104 山口、7番手#71 加賀山の順番に変化はなく中盤に向かいます。

24周目、トップグループでは#87 柳川が最初にピットイン、タイヤ交換と給油を13秒で終えますが12番手まで後退してコースに復帰します。27周目、#26 渡辺がピットイン、5番手でコース復帰します。#104 山口もピットイン、しかしピット作業に18秒かかってしまい10番手まで順位を下げてしまいます。

AI2Q6804

その翌周28周目に#12 津田がピットイン、12秒8の速さでタイヤ交換、給油のピット作業を終え7番手でコース復帰します。

トップの#1 中須賀は30周目にピットイン、順位を落とすことなくトップでコースに復帰します。トップグループでは、30周目に#7 野左根、32周目に#634 高橋がピットイン、全車ピットインを終えた時点での順位は、トップ#1 中須賀、2番手#26 渡辺、3番手に#12 津田が上昇、4番手#87 柳川、5番手#7 野左根、6番手#634 高橋、7番手#104 山口、となります。

AI2Q7578

そのまま順位の変動はなく、#1 中須賀が2位#26 渡辺に24秒844もの大差をつけて完全優勝、昨年から10戦連続ポール・トゥ・ウィンの偉業を達成します。2位には#26 渡辺、3位#12 津田が表彰台を獲得します。

AL2H3420

 全日本ロードレース第5戦「SUGOスーパーバイク120マイル耐久レース」JSB1000クラス決勝上位10位の結果は以下の通りです。

優勝:#1 YAMALUBE RACING TEAM 中須賀克行
2位:#26 TEAM GREEN 渡辺一樹
3位:#12 ヨシムラ スズキ シェルアドバンス 津田拓也
4位:#87 TEAM GREEN 柳川明
5位:#7 YAMALUBE RACING TEAM 野左根航汰
6位:#634 MuSASHi RT HARC-PRO. 高橋巧
7位:#104 TOHO Racing 山口辰也
8位:#71 Team KAGAYAMA 加賀山就臣
9位:#090 au & テルル・Kohara RT 秋吉耕佑
10位:#85 HitMAN RC甲子園ヤマハ 中富伸一

photo & text : koma

AI2Q7710AI2Q7928

AI2Q7270

AI2Q5022

AI2Q6407AI2Q7865

AI2Q6699