2021全日本ロードレース第5戦鈴鹿 ART合同走行

2021/07/16

ART合同走行、トップ中須賀克行、2番手亀井雄大、3番手加賀山就臣

金曜日はART合同走行。昨日と同じ30分間の走行枠が午前と午後の2本行われた。朝方まで降っていた雨は次第に晴れてくる。昨日同様非常に蒸し暑いコンディションの中で行われた。総合トップタイムは中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)2分6秒373。昨日よりもタイムを削ってきた。2番手は亀井雄大(Honda Suzuka Racing Team)2分7秒778。3番手は加賀山就臣(Team KAGAYAMA)2分8秒254。昨日2番手だった岩田悟(Team ATJ)は変えたセットが当たらず総合8番手。だが初日の2分8秒149は二日間総合では3番手のタイムである。

二日間ともただひとりの2分6秒台の中須賀。今回の暑さと特に湿度の高さでエンジンパフォーマンスが低下する中で、持ちタイムに近づけようとすると伸びない。スプリントレースだけど鈴鹿8耐の走りを実現するとスムーズにタイムが伸びると言う。

「初日から大きくセットは変えていません。この時期に開催されるスプリントレースなので、2&4や秋のMFJグランプリに比べてタイムは出にくいです。それなのにそのタイムを追いかけようとしてアクセルを開けてしまう。でも路面コンディションやグリップが悪いので自分の走りのリズムとリンクしませんでした。マシンのセット云々よりもこのコンディションに自分の走りのリズムを合わせることに集中したいと思います。予選を上手く使って決勝に向けた走りができるようにしたいと思います」

6月の鈴鹿8耐合同テストで2分6秒6の自己ベストをマークした亀井。しかしこのウィークのマシンはテスト時を再現することができない。昨日はエンジンから異音がしたので全部バラして組み直して解消した。不安要素は確実に消していく。亀井のスタイルだ。

「1本目はトラブルが出て計測4周しかできなかったのですが、2本目は良いフィーリングでした。2本目に大きくセットを変えて良い動きをしていたので、明日は今日の良いとこ取りをして中間値くらいのセットを出したいと思います。(2分6秒6を出した)鈴鹿8耐テストの時のマシンにはまだ近づいてはいませんが、ハードタイヤでのベストが7秒10なので明日は6秒台には入れたいですね。決勝レースもフロントローからスタートして表彰台に登りたいです」

総合3番手は加賀山就臣(Team KAGAYAMA)2分8秒2544。悩ませ続けられていたフロントの激しい振動(チャタリング)の解決糸口を鈴鹿8耐テストで見つけた。このウィークで試しているが今のところ上手く回っているようである。初日に続いて2日目も総合3番手と良い滑り出しとなっている。

「1本目に新品タイヤを入れて走りました。路面コンディションが悪くて一気にタイムが上がることはありませんでしたがフィーリングは良かったです。タイム以上の収穫がありました。あとは昨日やりきれなかったことをやりました。悩まされ続けているチャタリングも午後に症状が出てきましたが酷い状況では無いので修正対応できると思います。シーズン前半に比べればだいぶ楽になりました。明日の予選で良い位置を確保してスタートが決められれば良いレースストーリーが描けると思います。」

明日は雨予報は出ていないが、かなりの蒸し暑さが予想される。2&4の時と比べると全体的にタイムの上がり方が鈍い。但、例年のこの時期は鈴鹿8耐テストが開催されており、耐久仕様ではあるがタイムはこのくらいである。中須賀が言うとおり鈴鹿8耐のような走りをするのが正解かもしれない。

全日本ロードレース第5戦 鈴鹿 ART合同走行の上位10台は以下の通り

1:7 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2’06.373
2:11 亀井雄大 Honda Suzuka Racing Team 2’07″778
3:10 加賀山就臣 Team KAGAYAMA 2’08.254
4:41 日浦大治朗 Honda Dream RT 桜井ホンダ 2’08″294
5:25 名越哲平 MuSASHi RT HARC-PRO. Honda 2’08″482
6:2 清成龍一 Astemo Honda Dream SI Racing 2’08″937
7:3 濱原颯道 Honda Dream RT 桜井ホンダ 2’09.032
8:6 岩田悟 Team ATJ 2’09.066
9:18 秋吉耕佑 Kosuke.TJC.RT 2’09.249
10:9 関口太郎 SANMEI Team TARO PLUSONE 2’09.271

Photo & text : Toshiyuki  KOMAI