2025年の全日本ロードレース最終戦が鈴鹿サーキットで開幕した。事前テストがなかったので木曜日に特別スポーツ走行が設けられた。前日までの雨から一転朝から快晴。だが1本目の路面はまだハーフウェット。決勝レースが雨予報なのでウェット路面でも良かったのだがそこまでは濡れず中途半端な路面コンディションであった。
午後の走行は完全ドライ。この時期は涼しくタイムが伸びやすい。高橋巧が持つコースレコード(2’03”592)は最終戦でマークした。
トップタイムは前戦岡山で13度目のチャンピオンを決めた中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)2’05.128。2分4秒台まであと一歩。自身が持つベストタイム(2’04.517)を超えられるか、注目されるが、2本目の走行で転倒を喫してしまった。
2番手はEWC参戦のためオートポリス、岡山を欠場した浦本修充(AutoRace Ube Racing Team)やはり速い。2’05.663。初日から5秒台に入れてきた。今シーズンからBMWのワールドスーパーバイク・チャンピオンと同じファクトリースペックのマシンで参戦。開幕戦からその速さを見せつけ、シリーズ後半戦のもてぎでは圧倒的な速さで2連勝を飾った。その浦本が戻ってきた最終戦。どんなパフォーマンスを見せるのか注目される。
3番手は津田拓也(Team SUZUKI CN CHALLENGE)2’06.926。サスティナブルなレース活動を目指してより高いレベルで環境負荷低減の推進と走行性能向上の両立を図るために参戦している。鈴鹿8耐には2年連続で参戦、そこで終了かと思われたが残りの全レース参戦の嬉しいアナウンスがあり後半戦も参戦している。常に上位争いに加わり確実に開発の進化が見えている。今年最後のレースでどんな走りを見せてくれるのか楽しみである。
全日本ロードレース第7戦 第57回 MFJグランプリ スーパーバイクレース in 鈴鹿 特別スポーツ走行上位10位は以下の通り
1:#2中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2’05.128
2:#31浦本 修充 AutoRace Ube Racing Team 2’05.663
3:#7津田 拓也 Team SUZUKI CN CHALLENGE 2’06.926
4:#4野左根 航汰 Astemo Pro Honda SI Racing 2’06.998
5:#8岩田 悟 Team ATJ 2’07.358
6:#3水野 涼 DUCATI Team KAGAYAMA 2’07.586
7:#10長島 哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI 2’08.132
8:#46阿部 恵斗 SDG Team HARC-PRO. Honda 2’08.299
9:#16渥美 心 YOSHIMURA SERT Motul 2’08.387
10:#9伊藤 和輝 Honda Dream RT SAKURAI HONDA 2’08.437
Photo & text:Toshiyuki KOMAI