2017 全日本ロードレース 第2戦 鈴鹿 JSB1000クラス 公式予選

2017/04/22

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中須賀克行、5秒台のポールポジション!
2番手にHondaの高橋巧、3番手藤田拓哉

#1 中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が堂々のポールポジション獲得。ただ一人5秒台の2 分5秒616。2番手に待望の新型マシン:Honda CBR1000RRを駆る#634 高橋巧(MuSASHi RT HARC-PRO.)2分6秒119、3番手にヤマハの若手育成チーム#9 藤田拓哉(YAMALUBE RACING TEAM)2分6秒767。

AB6I0141_2全日本ロードレース第2戦が三重県・鈴鹿サーキットで開幕した。JSB1000クラスにとっては今大会が開幕戦。さらに鈴鹿8時間耐久ロードレースの参加資格を得るためのトライアウトも兼ねている200kmのセミ耐久レース。エントリー台数が69台に達したのでA、Bの二つのグループに分かれて走行する。

Aグループの公式予選は12:20にスタート。開始早々リーダーボードのトップに高橋巧の名前が挙がる。そのタイム2分6秒119。5秒台まであとコンマ1秒にまで迫る。昨シーズン苦しい闘いを強いられてきた高橋だが、今シーズンは新型Honda CBR1000RRを導入。3月末の事前テストでは西ストレートで306km/hを記録するなどその速さに注目が集まった。このレースウィークも2分6秒台で走行、金曜日のART合同走行で総合2番手につけている。

AB6I2423_2しかしその直後、中須賀が早くも5秒台に入れる。木曜日の特別スポーツ走行からスタートしたレースウィーク。木曜日、金曜日、共にトップタイムは中須賀。チャンピオンの貫禄を見せつける。しかし「今年はウチのマシン(YZF-R1)が一番古いマシンになる。ライバル達は新型を導入してくるので簡単には勝てない」と気を引き締める。

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そこに#9 藤田拓哉(YAMALUBE RACING TEAM)が3番手に飛び込んでくる。若手育成チームに参加して3年目、チームメイトだった#5 野左根航汰が今年ファクトリーチームへステップアップしたことは事実として受け止め「その差をどこで埋めるのか、どうやって埋めるのかは自分自身の問題」と自らがやるべき課題を認識している藤田。このウィークは7秒台中盤から8秒台のラップタイムだったが、予選で6秒台に入れてきた。

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続くBグループの予選。序盤、今年カワサキに電撃移籍した#23 渡辺一馬(Kawasaki Team GREEN)2分7秒台に入れてトップに立つ。続いて#104 山口辰也(Honda Dream Racing)も7秒台で続く。市販車ベースののキット車で闘う山口はブランニューのCBR1000RRで今大会と第3戦SUGO、鈴鹿8耐をHonda Dream Racingから参戦する。金曜日のART合同走行で2分7秒103のタイムをたたき出し総合3番手につけた#12 津田拓也(ヨシムラスズキMOTULレーシング)も新型GSX-R1000を導入。セッション終盤2分7秒317のタイムでトップに立つ。

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公式予選も残り4分を切ったところでタイムアタックが始まった。津田が2分6秒936の6秒台にタイムアップ、これで決まったかと思った矢先、最後の最後に渡辺が区間最速タイムを刻みながらコントロールラインと通過、2分6秒817をたたき出して逆転トップに立った。

AB6I0356_2Aグループ、Bグループ総合ではただ一人5秒台に入れた中須賀がポールポジションを獲得、2番手は高橋、3番手:藤田、4番手:渡辺、5番手:津田、6番手:野左根、のトップ6.。

中須賀は金曜日のART合同走行で珍しく転倒した。その原因について問われると「17インチタイヤでの走行実績が少なくどこまで攻めて良いのかを探るために少し行き過ぎてしまいました。しかしその後セッティングを含めいろいろ振っていたのでもろもろ確認できました。17インチになって5秒6と言うタイムに驚いています。これから開発が進むだろうし、環境や条件次第だけどコースレコード(2分5秒192)は確実に超えられると思います。」とコメント。

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「各メーカーから新型車が出てきて、今年はウチ(ヤマハ)が一番古いマシンになるので余裕なレースはできないと思います。アベレージタイムを見てると自分と(高橋)巧選手が一歩抜きんでてるので明日の決勝はマッチレースになると思います。去年のように楽には勝てないと思うけど各メーカーが同じ土俵に登って良いバトルができると思うと嬉しく思うし、チャンピオンとしての自分に自信を持って臨みたいと思います」と明日の決勝レースへの抱負を語った。

明日は35周/200kmの長丁場のレースとなる。最高峰クラスの開幕戦でどんなバトルが観られるのか楽しみである。

Photo & text : koma

全日本ロードレース第2戦「NGKスパークプラグ SUZUKA 2&4 RACE」公式予選上位10位結果は以下の通りです。

ポールポジション:#1 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 中須賀 克行 2’05.616
2:#634 MuSASHi RT HARC-PRO. 高橋 巧 2’06.119
3:#9 YAMALUBE RACING TEAM 藤田 拓哉 2’06.767
4:# 23 Kawasaki Team GREEN 渡辺 一馬2’06.817
5:#12 ヨシムラスズキMOTULレーシング 津田 拓也 2’06.936
6:#5 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 野左根 航汰 2’07.009
7:#104 Honda Dream Racing 山口 辰也 2’07.834
8:#50 ヨシムラスズキMOTULレーシング 濱原 颯道 2’08.105
9:#39 BMW Motorrad39 酒井 大作 2’08.475
10:#08 UQ & テルル ・ Kohara RT 渥美 心 2’08.667