復活の水野涼、圧巻のポールポジション!2番手阿部恵斗!中須賀克行は3番グリッドからチャンピオンを狙う。

2025/10/04

 

おかえり、水野涼!速い水野(DUCATI Team KAGAYAMA)が帰ってきた。公式予選で2番手に0.7秒もの差をつけて開幕戦以来のポールポジションを獲得した。2番グリッドは代役出場の阿部恵斗(SDG Team HARC-PRO. Honda)最後は転倒してしまったが「ポールを狙っていた」と頼もしいコメント。3番グリッドは中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)慌てず落ち着いてしっかりとチャピオン獲得を見据える。

今大会の公式予選はノックアウト方式。35分間のQ1でQ2進出10台を選出する。11番グリッド以下はQ1の順位で確定する。雨の予選だがヘビーウェット路面まではいかなかった。各車上位10位に残れるようにタイムを詰めていく。雨に強い星野知也(TONE Team4413 BMW)、長島哲太(DUNLOP Racing Team with YAHAGI)が順当にタイムを上げてくる。Q1は水野が1’45.035でトップ通過。

15分間の上位10台によるQ2。雨は止み、路面コンディションが徐々によくなって来ると上位陣のタイム合戦となった。中須賀が1分45秒台でトップに立つと水野が44秒台に入れてリーダーボードのトップに立つ。阿部も1’44.434に入れて中須賀を上回る。さらにセクター1で赤マーク(最速タイム)をつけてタイムアップを図ったが第1ヘアピン進入で転倒を喫してしまう。

水野はさらにタイムを詰め1’43.688、ただ一人43秒台に入れてポールポジションを獲得「44秒台は狙ってましたが43秒台に入るとは思ってませんでした」。2番手の阿部に0.746もの差を付けて速い水野が帰ってきた。スーパーバイクチャンピオンチームのエンジニアが来日、課題とっている点を的確に指摘してセットアップで解決に導いいている。バイクが仕上がってくるとライダーも乗れてくる。良い相乗効果が生まれて開幕戦のような速いバイク・速い水野に戻ってきた。

水野涼:「走っていて気持ちがいいです」

「昨日の走り出しから調子が良かったので今日はポールポジション獲れるのでは無いかなとは思っていました。どれだけ後続に差をつけられるか、と言うことを意識しました。

セットアップも、電気も詰められてきて自分自身もすごく良いリズムで走れているのがわかります。ここ数戦課題だったところも解決できて問題なく走れていることがポールポジションに繋がったのかなと思います。今は走っていてすごく気持ちいいです。」

「明日はできればドライで走りたいですね。エンジニアの人がいる間にさらに課題解決を進めたいです。やはりドライでないと確認できない点もあるのでクリアにしていきたいです。」

自信に満ちた水野は速い。開幕のような圧倒的な速さを見せてくれるのか、楽しみだ。

阿部恵斗:「ポールしか狙っていませんでした

「セクター1で赤マークを付けたのでいける!と思ったのですがフロントが抜けてしまいました。水量が減ってくるとウェットタイヤではライフが厳しいのでこの辺りで(タイムを)出しておかないと厳しいなと思っていました。第1ヘアピンで転倒しているマシンを見ていたので丁寧にブレーキをかけて、その奥でもう一回ブレーキを握った際にフロントから行ってしまいました。」

「ポールを狙っていました。ここで輝かないでいつ輝くんだ、と思っていたのでポールを獲りたかったです。43秒台は狙っていました。ドライでの走り込みが足りずロングもできていないので決勝レースはできればウェットで走りたいです。」

初めて乗るJSBマシンで中須賀を上回る予選タイムは上出来過ぎと言っても良いだろう。しかも「ポールしか狙っていなかった」と言うスタンスも良い。明日の決勝が楽しみである。

中須賀克行:「落ち着いて勝ちを狙いにいきます

「フロントローに並べれば良いかな、と思っていたのでこの位置は想定内です。タイヤの選択は決まっているのですが、まだ自分の思ったようにリズムに乗れた走りができていないのでウェットのセッティングに関してはまだ課題があるかな、と思っています。去年の岡山は初日に転倒して怪我をしてしまったので今年はその点にも気をつけて走っていました。大切なのは転倒せずにポイントを取ってチャンピオンを獲ることです。」

「明日の決勝レースはドライでもウェットでも大丈夫です。ドライでは先週のテストでデータも取れていますし、ロングランもできています。明日の朝フリーでしっかり確認して決勝レースに臨みたいと思います」

全日本ロードレース第6戦スーパーバイク in 岡山  公式予選 上位10位は以下の通り

1:#3 水野 涼 DUCATI Team KAGAYAMA 1’43.688
2:#46 阿部 恵斗 SDG Team HARC-PRO. Honda 1’44.434
3:#2 中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 1’44.754
4:#10 長島 哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI 1’44.828
5:#30 鈴木 光来 Team ATJ 1’45.167
6:#4 野左根 航汰 Astemo Pro Honda SI Racing 1’45.468
7:#24 星野 知也 TONE Team4413 BMW 1’46.003
8:#8 岩田 悟 Team ATJ 1’46.077
9:#9伊藤 和輝 Honda Dream RT SAKURAI HONDA 1’48.258
10:#16 渥美 心 YOSHIMURA SERT MOTUL 1’50.888

Photo & text: Toshiyuki KOMAI