2022全日本ロード第7戦 岡山 公式予選

2022/09/17

中須賀克行、コースレコード更新してポールポジション!2番手:榎戸育寛、3番手に濱原颯道

全日本ロードレース第7戦岡山大会。土曜日の公式予選で中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)がコースレコードを更新してポールポジション獲得。2番手に榎戸育寛(SDG Honda Racing)、3番手に濱原颯道(Honda Dream RT桜井ホンダ)。“代役はオレ”で話題を呼んだ加賀山就臣(YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN)は予選7番手。

今大会の予選はノックアウト方式。35分間のQ1で上位10位を選出、Q2に進む。11位以下はQ1の順位でグリッドが決定する。15分間のQ2で上位10位の予選グリッドを決定する。スタートしてすぐに中須賀が1’31″031をマークしてトップに立つ。鎖骨骨折を押して出場している亀井雄大(Honda Suzuka Racing Team)が2番手につけ、榎戸が続いたところで、関口太郎(SANMEI Team TARO PLUSONE)がヘアピンで激しく転倒、マシン回収のため赤旗中断となる。

予選再開後中須賀はただ一人1分30秒台に入れ、翌周に1’30″467とコースレコードを更新する。榎戸が1’31.333で2番手、亀井1’31.493で3番手でQ1を通過する。幸い怪我はなかった関口はピットに戻りTカーでアタックを続けるが残念ながらQ2進出を果たせなかった。

Q2進出は、作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)、濱原、岩田悟(Team ATJ)、秋吉耕佑(Murayama.Honda Dream.RT)、清成龍一(TOHO Racing)、加賀山、津田一磨(BabyFace Powered by YOSHIMURA)。

15分間位よるQ2。中須賀が先頭でコースイン、濱原が続く。しかし中須賀は1周でピットイン。背後にいた濱原が1’31″667をマークしてリーダーボードのトップに立つ。翌周には1’31″485をマーク、作本、榎戸も31秒台で続く。

「Q1の赤旗後に31秒6、7と2周連続で走れたのですがフロントが切れ込む症状が出ていたのでQ2に向けてセットを変えました。いつもなら後半に新品タイヤを履くのですが今回は最初からニューで出て序盤からタイムを出そうと思っていました。結果31秒4の目標タイムをマークできたので予選としては良かったかなと思います。」と濱原。

榎戸が濱原のタイムを上回る1’31.002で2番グリッドを獲得。30秒台も見えてきた。「昨日の2本目はコンディション変化に対応できなかった部分があるのでそこを見直し、Q1では悪くない印象でした。Q2に向けていろいろとトライしたことが裏目に出てしまい、30秒台に入れることができませんでした。ですが区間ベストを繋げれば30秒台に入るのでベースのセットは出ていると思います。前回悔しい結果だったので明日は納得のいくレースがしたいです」

現在ランキング2位の渡辺一樹がEWC最終戦(ボルドール24時間)参戦で欠場。代役に誰が走るのかが注目されたが“代役はオレ”とチームマネージャーである加賀山就臣が参戦することとなった。約10ヶ月ぶりの実践。

「フィジカル的なブランクよりも“ライダーとしてスイッチをオフにした”ことがここまで影響するとは自分でも思っていませんでした。」とコメント。体力的な面はトレーニングでなんとかなるかもしれないが、ライダーとしての感覚、は一度オフにするとなかなか戻らないようである。「ライダーの後ろにベタベタにくっつくことができなかった」と言う。極限状態での危険回避ができないかもしれないとつい少し間を開けてしまったと言う。「マシンのポテンシャルは高いです。一樹だったら上位に入れるなのに」。“もっと上に行けるはず”と言う思いがあるだけに悔しい。

「ワンチャン フロントローを狙いたい」と言っていた亀井。Q1を3番手通過と好感触であったが、Q2に向けてのセッティングでミスがありタイムを伸ばせなかった。「でもQ1で31秒4が出ましたし良いセットが見つかったので良しとします。明日は雨っぽいので身体的には楽になりますが、雨のデータがないのでぶっつけ本番に近い形となります。痛みはほとんど感じません。時々“ブチブチ”って何かが切れたような音がしますが(笑)」と骨折している人とは思えないコメントが返ってきた。

ポールポジション:中須賀克行記者会見コメント

「昨日に引き続きセッティングをちょっと変更して臨んだQ1のフィーリングが良く、その時点でレコード近いタイムで走れました。Q2では集中してプッシュしたら思っていたたり(レコードを)更新できたかな(笑)という感触でした。去年から課題であったリアグリップを改善した今年のマシンはどこのサーキットでも機能していると確認できました。我々がやってきたことは間違ってなかったなと再認識できました。明日はどんな状況であれ落ち着いてレースをしたいと思います。」

全日本ロードレース第7戦 岡山 公式予選上位10位は以下の通り。
1:#1中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 1’30.124(コースレコード)
2:#28 榎戸育寛 SDG Honda Racing 1’31.002
3:#2 濱原颯道 Honda Dream RT桜井ホンダ 1’31.48
4:#27 作本 輝介 AstemoHondaDreamSIRacing 1’31.682
5:#6 亀井 雄大 Honda Suzuka Racing Team 1’31.768
6:#8 岩田 悟 Team ATJ 1’31.829
7:#4 1加賀山就臣 YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN 1’32.437
8:#3 清成龍一 TOHO Racing 1’32.618
9:#7秋吉 耕佑 Murayama.Honda Dream.RT 1’32.647
10:津田一磨 BabyFace Powered by YOSHIMURA 1’33.421

Photo & text:Toshiyuki KOMAI