中須賀克行がトップタイム。野左根航汰、津田拓也と続くART合同走行

2025/09/12

九州に舞台を移した全日本ロードレース第5戦がオートポリスで開幕した。天候の崩れが予想されたが終日晴れ。日中は残暑厳しいが午後になると風が少し冷たく感じた。

総合トップは中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)1’48.508。先週のテストから調子が上向いている。タイヤ選択を含め様々なメニューを消化してほぼ方向性が決まったと言う。2番手は野左根航汰(Astemo Pro Honda SI Racing)1’48.842。中須賀と野左根が48秒台。野左根も比較テストを行ったがまだ最終の仕様が決まっていない。3番手にカーボンニュートラルパーツで参戦している津田拓也(Team SUZUKI CN CHALLENGE)1’49.135。路面コンディションに合わせたチームが勝つだろう、と言う。

今大会路面コンディションの悪化を訴えるライダーが多く思ったほどタイムが伸びていない印象だ。水野涼(DUCATI Team KAGAYAMA)がおかしい。トップから2秒以上遅く、このポジションにいるライダーではないはず。

中須賀克行:「ワンランク上に進めました」

「午後雨かもしれないと言う予報だったので午前中に試したいことを一気にやりました。テストで見えた課題の対策やタイヤ選択など”こうしたい“と思っていた方向に進んでテストの時よりワンランク上に進めたかな、と思います」

「テストでは何を変えても結果が変わらないと言う沼にハマった感じでしたが、今日は48秒台のアベレージで走れましたしタイヤがタレてきてからも49秒台で回ることができました。もてぎに比べてば勝負できる状態にあると思います。」

中須賀もグリップレベルが低いとコメントしていた。だから昨年のタイムより見劣りしてしまうと言う。

野左根航汰:「最終の仕様を検討中です」

「バイクのいろいろな仕様を試しましたが、正直まだ悩んでいます。午前中はユーズドタイヤでライフを確かめ、午後はニュータイヤを入れてみました。タイヤもまだ決めきれていません。チームが様々なメニューを用意してくれているのは自分のモチベーション向上に繋がります。だからライダーがしっかりと見極めてしっかりとしたバイクを作りたいと思います。」

「新品タイヤを履いた午後はもう少しタイムが上がる(48秒前半)と思っていたのですがそこまで至らずでした。その原因をチームと共に探って明日に備えたいと思います。」

津田拓也:「この路面コンディションに合わせた人勝ちです

「この悪い路面コンディションからうまく引き出せた物勝ちですね。タイム的にみても48秒、47秒で走れるコースなのにみんなそこまでタイムが伸びていません。誰がこのコンディションに合わせたグリップを引き出すのか、そこで勝負が決まるような気がします。」

「テストに比べてタイムもポジションも上がっているので進化はしていると思います。自分の感覚的にはもう一歩進めたいな、それだけのポテンシャルがあるのでそれを引き出したいと思います。」

水野涼の調子が悪い。トップから2秒遅れ。

「何をやっても何を変えてもバイクが変わりません。攻めるゾーンに入っていないので手の施しようがない状態です。原因を探ってもらっています。怪我の影響が全く無いとは言いませんがそれが原因で2秒も3秒も遅くなるほどダメなライダーではないと思っています」

「チームが原因を探ってもらっていますのでそこに期待しています」

手負いの状態ながら前戦もてぎでは表彰台に乗っている水野。開幕戦で見せた圧倒的な強さをもう一度見せてほしい。

 

全日本ロードレース第5戦SUPERBIKE RACE in KYUSHU  ART 合同走行上位10位は以下の通り

1:#2中須賀 克行YAMAHA FACTORY RACING TEAM 1’48.508
2:#4 野左根 航汰 Astemo Pro Honda SI Racing 1’48.842
3:#7 津田 拓也 Team SUZUKI CN CHALLENGE 1’49.135
4:#30 鈴木 光来 TeamATJ 1’49.148
5:#8 岩田 悟 Team ATJ 1’49.298
6:#9 伊藤 和輝 Honda Dream RT SAKURAI HONDA 1’49.430
7:#10 長島 哲太 DUNLOP Racing Team with YAHAGI 1’49.921
8:#6 名越 哲平 Team HARC-PRO.Honda 1’49.970
9:#32 中村 竜也 KRP SANYOUKOUGYO RSITOH 1’50.652
10:#3 水野 涼 DUCATI Team KAGAYAMA 1’50.867

Photo & text: Toshiyuki KOMAI