2023全日本ロード開幕戦もてぎ 決勝レース1

2023/04/02

開幕戦もてぎポールポジション:岡本裕生、決勝を制したのは中須賀克行

全日本ロードレース開幕戦もてぎ:公式予選と決勝レース1が開催された。ポールポジションは岡本裕生(YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2)セカンドタイムも岡本でダブルポールポジションを獲得した。

午後に行われた決勝レース1は、中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)が圧勝。これで最高峰クラス連勝記録を24に伸ばした。

公式予選が始まってわずか5分、中須賀がこのウィーク初の47秒台の1’47.801のタイムでトップに立つ。その後さらに1’47.379までタイムを詰めてポールポジション確定かと思われたが、終盤に岡本が1’47.338をマーク!中須賀もアタックするがトライフィックに引っ掛かりわずか100分の4秒届かず岡本がポールポジションを獲得した。セカンドタイムも岡本が上回りダブルポールポジションを獲得した。

3番手に水野凉(Astemo Honda Dream SI Racing)、1’48.399。48秒台に入れてきた。4番手に津田拓也(AutoRace Ube Racing Team)1’48.470。津田のチームはワークスパーツを購入してイチからJSBマシンを造り上げたそうだ。5番手に亀井雄大(YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN)1’48.485。思ったようにタイムが伸びなかったが予選で48秒台中盤に入れてきた。

 土曜日の午後2:25、15周の決勝レース1スタート!ホールショットは水野が奪う。岡本、中須賀、作本輝介(Astemo Honda Dream SI Racing)の順に1コーナーへ進入する。3コーナー立ち上がりでわずかに膨らんだ水野のインを突いて4コーナーで岡本がトップ。立ち上がりで再び水野が前、その先の5コーナーでは水野、岡本、中須賀が3ワイドで進入、中須賀がコンパクトなラインで一気に2人をパスしてトップに浮上する。しかしS字でハイサイドを起こしかけて3番手まで順位を落とす。ダウンヒルストレートをトップで降ってきた岡本も90度コーナーでハイサイドを起こしかけて順位を落とす。

激しいトップ争いのオープニングラップは水野が制し、中須賀、作本、岡本、津田、岩田悟(Team ATJ)、秋吉耕佑(Murayama Unso.Honda Dream.K.W)、名越哲平(SDG Honda Racing)、清成龍一(TOHO Racing)、亀井の上位10台。

2周目の2コーナー立ち上がりで水野をかわしてトップに立った中須賀。路面コンディションが予選時から大きく変わったと言い、S字以外でもハイサイドを起こしかけて慎重に走行を重ねる。それでも49秒前半、4周目には早くも48秒台に入れて6周目には2番手以降に1.481秒の差を付ける。

水野が加わり2台体制となったAstemo Honda Dream SI Racing。3周目の90度コーナーで作本が水野のインを突き2番手に浮上する。水野も作本の後ろにピタリと付けるがラップタイムでコンマ2秒ほど遅れてなかなか前に出られない。さらに8周目の4コーナー立ち上がりで突然の失速、シフトペダルが外れるトラブル。イギリスから3年ぶりに全日本復帰、ここまで上位に食い込む活躍を見せていただけに悔しいリタイアとなった。

オープニングラップの90度コーナーでハイサイドを起こしかけて4番手まで順位を落とした岡本。ブレーキをかけても止まらない、アクセルを開ければハイサイドを起こしかける状況に苦慮しながらも徐々にラップタイムペースを上げ、7周目には1’48.600のベストタイムを刻んで水野、作本をかわして2番手に浮上する。しかしこの時点でトップの中須賀とは2秒6の差が開いてしまった。

トップを独走する中須賀、路面コンディションの変化に戸惑いながらも徐々に対応を見せてラップタイムペースを48秒中盤から前半まで上げていく。10周目には1’48.265のファステストラップをマークすると2位岡本に5秒1もの大差をつけて開幕戦を優勝で飾る。ここまで23連勝と言うとんでもない記録を保持、本人は「1勝1勝の結果が連勝」と目の前の勝利だけを考えているが、否が応でも周囲から記録更新のプレッシャーがかかる。そんな中で24連勝目を記録した。

怪我からの本格的復帰となった名越。JSBのスピードに慣れることから始まった今シーズンだがウィークを通じて調子を戻してきた。オープニングラップで8番手まで順位を落としたが徐々に順位を上げてくる。そして12周目には作本の背後にぴたりとつけ、13周目の1コーナーで作本のインを突いて3番手に浮上、3位表彰台を獲得した。

5番手の津田が作本の背後に迫り14周目の130Rで作本をパス、その勢いで前を行く名越を追いかけ表彰台争いを展開するが名越が押さえ切った。

全日本ロードレース開幕戦もてぎ 決勝レース1 上位10位の結果は以下の通り。

優勝:中須賀 克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM
2位:岡本 裕生 YAMAHA FACTORY RACING TEAM 2
3位:名越 哲平 SDG Honda Racing
4位:津田 拓也 AutoRace Ube Racing Team
5位:作本 輝介 Astemo Honda Dream SI Racing
6位:岩田 悟 Team ATJ
7位:秋吉 耕佑 MurayamaUnso.Honda Dream.K.W
8位:亀井 雄大 YOSHIMURA SUZUKI RIDEWIN
9位:清成 龍一 TOHO Racing
10位:伊藤 和輝 Honda Dream RT桜井ホンダ

Photo & text:Toshiyuki KOMAI