全日本ロードレース第3戦SUGO 公式予選

2021/05/22

津田一磨が全日本ロードレース初のポールポジション!しかしレース1は濃霧のためキャンセル

津田一磨(BabyFace POWERED by YOSHIMURA)が全日本ロードレースで初めてのポールポジションを獲得した。予選は曇り空。JP250クラス予選(9時スタート)の前には太陽が顔を出し、このまま回復するかと思ったがサーキットの南側の雨雲が北上してきた。それでもJSB1000クラス予選は雨は降らなかった。路面コンディションヘビーウェットではないもののウェット。各車レインタイヤで予選に臨んだ。

リーダーボードには中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)がトップと表示される。予選が進むにつれレコードラインが乾いてくる。だがまだまだ路面のところどころは濡れており難しいコンディション。昨日の午後レインタイヤの確認ができなかった中須賀は中古タイヤでコースイン。確認を終えると新品タイヤに履き替えた。

津田は残り時間26分のところでピットイン。スリックタイヤを選択する。非常にリスキーであったが自らの判断でスリックタイヤに替えた。しかし、まだまだ路面は濡れており慎重に周回を重ね、最後のアタックで1分37秒507をマーク。逆転でポールポジションを獲得した。全日本ロードレースに参戦して自身初のポールポジション。実は残り時間をみてあと2周できると思い様子を見ながら走っていたらチェッカーが出てしまい、その周がポールタイムとなり自身が驚いたそうである。

しかし、午後になると再び霧が降りてくる。JP250クラスはレースキャンセル。JSB1000も15:30まで天候回復を待ったが霧が晴れることはなく視界不良のためレース1はキャンセルとなってしまった。

残念ながら津田のポールスタートのレースを観ることはできなかった。

レース2は中須賀がポールポジション。2番グリッドは津田一磨、3番グリッドは濱原颯道(Honda Dream RT 桜井ホンダ)が獲得した。

濱原はホンダのトップ。乗りやすいマシンになってきていると言う。桜井ホンダが作るバイクはどんなコンディションでもCBR1000RR-Rのパフォーマンスの高さを発揮する、それを魅せるのも自分の役目だと思って走っている。

「JSBどころか全日本初のポールポジションです。残り26分ぐらいでピット帰って、スリックに変えてもらって、残り16分ぐらいでまたコースにスリックで出ていきました。

レインタイヤでは厳しい状況で、かといってスリックでも厳しく濡れてるところも多くありました。監督の辻本さんから「一周一周徐々に上げて落ち着いて行け。最後の週にベスト出せばいいから」と言う指示もあって慎重に一周一周積み重ねました。

最後の周がポールタイムになったのですが自分としては電光掲示板残り2分だったのでもう2周いけるなと思ってちょっと様子を見て次の週で行こうと思ったらチェッカーが出てしまいました。なので全然手応えはなくて「よっしゃー!」という感じではなかったです。

SUGOの事前テストも非常に調子も良かったんで、スリックにはすごい自信はありました。自分たちは今年もてぎ鈴鹿を終えて最高位5位。表彰台にあと一歩届かないレースが続いていたので、自分たちが望んでいる結果をしっかり早く残したいと思っています。」

予選を使ってレインタイヤのライフを確認するために中古タイヤからスタートしました。路面が濡れているうちにしっかりタイムが出せたのはよかったかなと思います。後半に路面が乾いてきたのでスリックで出たのですが残り時間がちょっと足りなかった、という感じです。

スリックで出るのも非常に難しい判断でしたがしっかりセカンドタイムでレース2のポール取れたことは非常によかったかなと思ってます。今日のレース1は残念な結果となりましたが明日のレースに向けては、ドライでもレインでもどちらでも行ける準備はしっかりとできています。いいレースになるようにしっかりと集中して臨みたいと思います。」

「レインタイヤで走る時間の見極めがどうだったのかな、と思います。もう一周走っていれば1分37秒台まで行けたかと思うのですが38秒0のところで止めました。中古タイヤで予選スタートしたので新品タイヤの皮むきが必要だし、最後に一発タイムが出ると思っていました。ですが、中須賀さんが新品タイヤで出ていったけどタイムが伸びないのでレインの時間は終わったと判断しました。ですがレインの皮むきは必要だったので結果的にはドライタイヤで走ったモノ勝ちだったかな、と思います。でもそれもレースですので仕方ないですね。

明日のレースはドライでもウェットでもどちらでも良いです。セットがパチッと決まってるわけじゃないですけど、マシンは乗りやすくなってきています。自分はCBRの評判が落ちるのがイヤなので、どんなコンディションでも前にいなくては、頑張らなくては、と思っています。桜井ホンダと言うバイクショップらしい安定した走りができてきていると思っています。

そして、「勝ちに行きたいと思います」という言葉をそろそろ使ってもいいかな、と思っています。」

全日本ロードレース第3戦SUGO レース1、レース2の公式予選結果は以下の通り

決勝レース1

決勝レース2

Photo & text : Toshiyuki  KOMAI