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中須賀克行、MotoGP日本グランプリ直前インタビュー

「ここで走れることを誇りに思う」中須賀克行、MotoGP日本グランプリ直前インタビュー

5D3_04162017 FIM MotoGP世界選手権シリーズ 第15戦 MOTUL日本グランプリ開幕前日、ツインリンクもてぎにて6年連続でワイルドカード参戦する中須賀克行(YAMALUBE YAMAHA FACTORY RACING)にインタビューを行った。

 実戦を通じた開発評価

中須賀は「YZR-M1」の開発を担っている。ほぼ1年中マシン開発のためにテストコースに赴き走行を重ねている。6回目となる今年も「来季に向けた」マシンの開発のために参戦している。

「毎年(モテギでは)来季に向けての先行開発車輌で参戦しています。ファクトリーライダーと同じトラックを走り、彼らがどんなフィーリングを言うのかを感じることができる貴重な場所です。そして実戦で走った彼らのコメントを聞きながらパーツのテストができるのは非常に有効です。より良いデータを持ち帰り次の開発に繋げることが大きな目的です」

AS8Q4583ひとたびスタートすれば結果を出すために勝負する

 普段のレースでは決勝レースにピークが来るように金曜からマシンのセットアップを詰めるが、中須賀の場合はセッション毎にパーツを変えたり、セットを変えたり、とテストがメインのウィークとなる。しかし中須賀はそれだけでは終わらない。決勝レースではひとつでも上のリザルトを獲るために闘う。そこには全日本のレベルのアピールと日本を代表して走るという自負がある。

「金曜日から土曜日までは(開発という)線引きがあるけど、決勝レースで、よーい!ドン!したら、“いち”ライダーとして攻めて思いっきり走っています。自分の結果が「全日本(ロードレース)のレベルってこんなんだ」と思われたくはないので、一人の日本人として意地をみせるべくひとつでも上の順位を目指して勝負に挑んでいます」

AS8Q4593_2ここにいることを誇りに思う

ワイルドカードは限られた人間しか参戦できない。そこに値するだけの技量と結果を残していなければ。それが前人未到の全日本ロードレース5年連続、通算7回のチャンピオンであり、鈴鹿8耐3連覇、中須賀だからこそできる参戦ではないかと思う。

「中須賀克行というライダーが認められて自分は出られるのかなと思っています。(ワイルドカードは)誰でも出られるわけではない、まずはその位置にいることに価値があると思っていますし、誇りに思います。」

AB6I9891全日本ロードレースにも活かされている

 「YZR-M1」の開発やワイルドカード参戦は全日本ロードレース(JSB)にも活かされているという。
「MotoGPマシンとJSBマシンでは速度域が全く違うので、JSBマシンに乗ったときの眼や体感の慣れがゆとりを持ってコントロールできる要因となっています」「MotoGPマシンは完全なレーシングマシンなので色々なパーツを交換できます。このパーツを交換したらこうなる、というフィーリングは自分の経験値としてJSBマシンの開発時に活かされています」

と中須賀。JSBマシンはMotoGPマシンに比べて改造の規制が多いが、中須賀の経験値がパーツ制作の方向性や、セットアップに寄与している。

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最終戦は強い中須賀を魅せたい

いよいよ最終戦鈴鹿を残すのみとなった全日本ロードレースについて。

「今年は残念ながらチャンピオン争いは厳しいですが、強いヤマハ、強い中須賀をみなさんに魅せたいと思います」
「オートポリス、岡山と連勝して少し自信も戻ってきましたし、この勢いで最終戦鈴鹿2連勝を飾って最多勝記録を伸ばしたいと思います」

今シーズン17インチタイヤへの対応に苦戦した中須賀。しかしオートポリス、岡山では見事な優勝。課題を克服した中須賀は速い。この週末のMotoGP日本グランプリ、そして全日本ロードレース最終戦の活躍に期待したい。

photo & text : koma

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ヨシムラ2017年全日本ロードレース参戦体制発表

IMG_3930東京ビッグサイトで開幕した「第44回東京モーターサイクルショー」ヨシムラブースにて、2017年の全日本ロードレース参戦体制発表会が開催された。

新型GSX-R1000Rをベースにしたニューマシンに施されたカラーリングを初披露、そこにはレーシングオイルメーカーの老舗「MOTUL」の大きなロゴが。2017年は「ヨシムラスズキMOTULレーシング」として参戦する。

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MOTUL社とは1980年代前半に強力なパートナーシップを組み、1985年のGSX-R750デビューイヤーに於いてチャンピオンの獲得などヨシムラとMOTUL社の繋がりは深い。

IMG_3904ライダーは、今年5年目のシーズンを迎える「津田拓也」。そしてもう一人、異色の抜擢と言える22歳の若手ライダー濱原 颯道(はまはら そうどう)を起用、2台体制で臨む。ゼッケンは50。1985年、当時無名だった辻本聡を大抜擢、その年にチャンピオンを決めたゼッケンをつけて臨む。

 IMG_39092台体制で臨むヨシムラスズキMOTULレーシングの2017年の活躍が楽しみである。

photo & text : koma

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「ウェビック チームノリック ヤマハ 2017年チーム体制」発表会

IMG_3808東京都世田谷区・株式会社リバークレイン本社で「ウェビック チームノリック ヤマハ 2017年チーム体制」発表会が開催された。

「世界で通用する日本人ライダーを育てたい」故・阿部典史選手の強い要望により2006年に設立されてから今年で12年目を迎える。チーム設立当初から参加していた野左根航汰はヤマハのユースチーム:YAMALUBE RACING TEAMを経て今年ファクトリーチーム:YAMAHA FACTORY RACING TEAMに加わった。
今年、ウェビック チームノリック ヤマハは、若い3人のライダーで闘う。

全日本ロードレースでは上和田拓海がJSB1000へステップアップ、タイ人ライダー:ケミン・クボがタイランドヤマハ チームノリックからJ-GP2クラスに参戦、阿部恵斗は筑波ロードレース選手権J-GP3クラスに挑戦する。

IMG_3824上和田拓海(20歳) ウェビック チームノリック ヤマハ:JSB1000クラス

「昨年のJ-GP2クラスの成績には満足していないのでもう1年やって結果を出してから(JSB1000クラスへ)ステップアップ、ということも考えたが、野左根航汰選手の背中をみて、ここでステップアップして結果を出してファクトリーチーム入りを目指すと言う道も間違いではない、と判断した。600ccで培ったコーナリングスピードの速さや、阿部さんに徹底的に鍛えられているモタード/ダートトラックのトレーニングの成果を出したい。JSB1000初年度は相当厳しいシーズンになるとは覚悟しているがその中でも毎戦トップ10には入る結果を残したい。スポンサーさま、応援してくれる人たちの眼に留まるような走りで評価をもらえるように頑張る。世界の舞台で走りたい、という目標は昔から変わっていないのでそこに向かうべく1戦1戦、確実に成長していきたい」全日本ロードレース3年目の上和田。顔つきが精悍になり、筋力も相当ついてきている。大人になった上和田の走りに期待ができる。

IMG_3738ケミン・クボ(17歳) タイランドヤマハ チームノリック:J-GP2クラス

「今年は全日本ロードレースJ-GP2クラスとアジアロード選手権SS600クラスの2カテゴリに挑戦する。J-GP2クラスは初めての挑戦だが、良い成績を残してチャンピオン獲得を狙いたい。アジアロード選手権ではシリーズランキング5位を目指したい。」筑波のテスト走行ですでに58“4のタイムを出しているとのこと。ハードトレーニングを積んでいるので自信はある、と心強いコメント。

IMG_3816阿部恵斗(13歳) ウェビック チームノリック ヤマハ:筑波ロードレース選手権J-GP3クラス

「今年ステップアップして廻りには速いライダーがたくさんいるけれど、その彼らをドンドン抜いてチャンピオンを獲りたいと思う。ライバルたちのマシンに比べれば非力な部分はあるけれど、そこはライダーである自分でカバーして走りたい。今年の目標は出るレース全て表彰台に昇りたい、そして将来はMotoGPにステップアップして世界のライダーたちと闘いたい」とコメント。会見時は緊張し過ぎて何を話したかよく覚えていない、という阿部はまだ若干13歳。あどけなさが残るかわいい表情の中に世界を目指す強い意志を感じた。

IMG_3667阿部光雄監督

「チームノリックは、全日本ロードレースは今年2チーム体制で臨む。上和田拓海は今年JSB1000クラスへステップアップ、ほぼスタンダードのマシン(YZF-R1)で参戦するので相当厳しい展開が予想されるが、なんとか上位に食い込めるようにチーム一丸となってバックアップする。もう一つのチームはタイ人ライダー:ケミン・クボを起用してJ-GP2クラスにフル参戦する。昨年上和田が乗っていたマシンを使用する予定で、事前の練習走行ではタイムも速く(J-GP2クラスで)活躍できると期待している。さらにケミンはアジアロード選手権SS600にも参戦する。勝つのは相当難しいとは思うがかなりの活躍をすることと期待している。

0AS8Q7747阿部恵斗は10歳からチームに参加して4年目。筑波S80クラスからJ-GP3クラスに参戦。マシンはTZ125のフレームにYZ250のエンジンを積んだTZ250Fで臨む。非力なマシンで速いマシンに対抗することでコーナリングスピードが向上など人間(ライダー)の技術的、精神的成長をもたらし、将来に向けてとても有効的だと判断した。

3人とも若く可能性を秘めたライダー。将来MotoGPライダーになれるようにスキルの向上を図らせると同時に我々もできる限りのバックアップをしていく」

IMG_3673信濃孝喜 株式会社リバークレイン代表取締役社長

「ウェビックはチームノリックの「若いライダーを育成する」というビジョンに共感して2010年からをサポートしている。特にチームノリック出身の野左根航汰選手が今年ファクトリーチームに加入するなど、その成果は確実に出てきていると実感している。

上和田拓海は、才能のある若いライダーを見つけてきて幼少の頃から叩き込んで育て上げるというチームノリックのスタイルとは違い、ある程度自分で下地を作ってからチームに加入した、社会人で言えば中途入社のライダーだが、阿部監督の指導の下で徹底的に鍛えられ、研鑽してここ(JSB1000へステップアップ)まできたということを証明したライダーである。ハタチと若いライダーではあるが、成熟して活躍し、翔いてくれることを願ってサポートをしている。

阿部恵斗は上和田の中途入社に対して新卒の生え抜きで阿部監督が当初からずっと指導してきたライダー。その阿部監督の指導成果が華開いていくプロセスをみなさんにも長い目で見守って欲しい。
弊社(リバークレイン)は昨年からタイでビジネス展開を始めたタイミングと合ったのでタイランドヤマハとコラボレーションが実現できた。チームノリックは世界で通用するライダーを育てる、を目標にしているので日本だけに留まらずアジアを含めその他の地域まで広がりつつあるところまで来た。弊社のビジネス展開ともマッチングしている。弊社としてできる限りのサポートを行いチームノリックが継続して活動できるようにしたい」

チーム設立当初から一貫して「世界で通用するライダーを育成したい」という目標に向けてブレずに活動をしているチームノリック。そして、その姿勢に共感してサポートを続けているリバークレイン。この良好な関係を継続してほしいし、ノリックのような世界中から愛され、活躍するライダーが一人でも多く輩出されることを願っている。

Photo & text : koma
(走行写真は2016年シーズン)

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「2017年ヤマハ発動機モータースポーツ活動計画」発表会

IMG_3579_02東京都千代田区・丸の内マイプラザで「2017年 ヤマハ発動機モータースポーツ活動計画発表会」が開催された。

冒頭、木村隆昭代表取締役 副社長執行役員からの挨拶。

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数々の勝利と共に”Revs your Heart“の具現化を目指す。

「ヤマハがモータースポーツ活動に取り組む目的は①ブランド価値の向上、②先進技術の獲得、③二輪レースの振興普及の3つ。創立60周年を機にレース活動に取り組む意義や目的について検証を行い、中長期の展望に立ったグローバル戦略を再構築、その活動を加速させる」とコメント。さらにヤマハがファクトリーを復活させたこの2年間確実に積極的に取り組んできた活動と進捗状況を報告

「ファクトリーチームの担うミッションはタイトル獲得だけではない。全日本ロードレースと8耐を重要な開発拠点として位置づけ、活動から得た技術と情報を世界のレースシーンにフィードバックしている。ヤマハチームの成績向上、参戦シェアの向上、開発の効率化に結びつけている。その取り組みを市販モデルのYZF-R1の市場導入とリンクさせて実施した結果、販売拡大に貢献している」
「若手育成も重要な目的。アジアロード選手権を人材発掘育成の場として活用。アジアから世界に羽ばたくライダーのステップアップにも力を注ぐ。このステージで頭角を現したライダーには「ヤマハVR46マスターキャンプ」への派遣して更なる研鑽の機会を提供する」と、ヤマハがモータースポーツ活動を企業文化として捉えていることをアピールした。

続いて島本誠 上席執行役員 技術本部長兼RF車両ユニット長が技術の視点からレース活動の位置づけ、具体的な取り組みを報告。

IMG_3500「先進の技術を獲得し、ニーズを顕在化すること」

「技術本部の使命は「先進の技術を獲得し、ニーズを顕在化すること」。それはレース活動に取り組む意義のひとつ「技術のフィードバック」に直結する。レース活動を通じて産み出される様々な先進技術は数年後には市販マシンに活かされる。例えばクロスプレーンエンジン、6軸センサーなどはその象徴的な事例。
もう一つ、重要な使命は人材開発。レースと言う厳しい環境の中で求められる判断力と対応力、不屈のチャレンジスピリットは技術者にとって不可欠な要素。レースはこうしたものを身につけるステージになっており、モノづくりの会社としてレース活動を積極的に続けていく意義がある」と、ディフェンディングチャンピオンとして臨む全日本ロードレース、鈴鹿8耐は更なる戦闘力アップに向けて現在開発を続けていることをアピールした。

河野俊哉 技術本部 MS戦略部部長兼MC事業本部 第1事業部 先進国営業部部長はマーケティングと人材育成の視点からレース活動の位置づけと取り組みを報告。

IMG_3506レース活動と人材の育成を通してヤマハブランドをより光り輝くものにする

「レース活動はブランドイメージを向上させ、お客様にヤマハ製品を選んでいただくための重要なマーケティング施策の一つ。大きなビジネスチャンスがあり、レースへの関心が高いアジアでの活動に重点を置いている。アジアでのスマートフォンの急速な普及拡大に伴い、情報を如何に的確に伝えるかが重要。お客様ご自身で情報入手することが容易になっており、欧米や日本の情報にも敏感になっている。
レースをもっと身近に感じてもらうためにヤマハブランドと活動の情報発信とそのための仕組み作りに努めていく。レース活動とそれを支える仕組みや人材の育成を通してヤマハブランドをより光り輝くものにしていきたい」とレースの振興と普及に貢献することを目指して活動を続けることを語った。

辻幸一 技術本部 MS開発部部長はレースマシンの開発状況について説明。

IMG_3514YZF-R1は、ある意味問題が出尽くして良い意味で良いマシンと言える

「昨年のMotoGPはタイヤブランドの変更と共通ECU化と言う大きなレギュレーション変更があった。前半線は調子良かったものの中盤戦以降調子が悪く、その原因は2人のライダーの7回の転倒。「ハンドリングのヤマハ」を取り戻すために、原点に立ち直ってマシンを見直している。開幕から優勝を目指して残りの時間を有効に使って開発を進めていく。
YZF-R1は今年3年目。ある意味問題が出尽くして熟成した良いマシンができていると思う。それは全日本ロードレースの連覇をみていただければご理解いただけると思う。まだ開発の余地はあるがこのロードレースマシンは8耐のベースマシンでもある。耐久レースで最も大切なのは信頼性。そう言う意味でも今年は期待ができると思う。」と語った。

発表会終了後、全日本ロードレースを闘う3人のライダーに今年の抱負を聞いた。

中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)

IMG_3590Aマシン3年目の今年はイチバン古いマシンとなる。R1=中須賀を証明したい

「YZF-R1がデビューして以来「マシンが速い」と言われてきたが、今年はウチ(ヤマハ)が一番古いマシンになる。マシンとライダー中須賀の速さを本当の意味で発揮できる年だと思う。ここでしっかり結果を出さないとライダーとしてもマシンとしても強さをアピールできない、そう言う意味でもやり甲斐のある年になるのではないかと思う。昨年「全戦全勝」を掲げて達成できなかったので、今年もその高い目標に向かって、開幕ダッシュをかけられるように頑張る」と力強く抱負を語った。

AS8Q8154新たに加入する野左根に対しては「後輩が入ってくることによって刺激になるし、自分の背中をみてどれだけ成長してくれるかを見るのが楽しみ。ありのままの中須賀克行をみせて、その中で盗めるものは盗んで欲しい。僕が強いウチに負かすことに意義がある、弱くなってきてから倒されても価値がない。そう言う意味では野佐根にとってチャンスの年となるだろう」
「来年はここ(中須賀のシート)にコイツ(野左根)が座ってるかもね」と言う中須賀の言葉に、後輩の成長への期待と「ぜってぇ負けねぇ!」という強い自信を感じた。

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「自分は記録を作ってきている。それを誇りに思う。過去の記録を破るのではなく、自分で記録を作っていくと言う今までに経験のない緊張感を味わっている。R1=中須賀を証明したい。」

野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)

IMG_3651A「YAMAHAを倒すのはYAMAHA」

「ファクトリーチームに入れたことは非常に嬉しく、栄誉に思う。YAMALUBE RACING TEAMで2年間経験を積んで加入できたことは自分の中でも自信に繋がっている。今年は開幕戦から優勝を狙っていきたい。速いだけでは勝てない、強くて速いライダーになりたい。絶対王者の中須賀選手は最強にして最高の目標のヒト。だけど「YAMAHAを倒すのはYAMAHA」だと思っている。中須賀選手は他メーカーに負けないと思う。自分が中須賀選手を倒せるように成長していきたい。」

AS8Q5354「中須賀選手は丁寧に教えてくれる部分もあるけど、「真似できるモンなら盗んでみろ」が基本だと思う。教えてもらったからと言ってすぐに真似できるものでもないがその中から自分のものにして中須賀選手に追いつきたい。
今年は2カテゴリー(全日本ロードレースとEWC)に出るので厳しいシーズンになるとは思うが、EWCはチームと一丸になってチャンピオンを獲りたいと思う。
全日本ロードレースはEWCの関係で1レース欠場すると思うので、逆に、その分ランキングを気にせず一戦一戦に集中できるので攻めた走りで、毎戦勝負をしかけて一戦毎の順位を上げていきたい。」
ユースチームからファクトリーチーム昇格した初年度に2つのカテゴリにエントリーするのは厳しいシーズンになるとは思うが、野左根にとって大きなチャンスとなるシーズンになるだろうし、そう期待したい。

藤田拓哉(YAMALUBE RACING TEAM)

IMG_3645A今まで以上の結果を出す

「ユースチーム(YAMALUBE RACING TEAM)で3年目のシーズン。ファクトリーに野左根航汰選手が上がったので今年は自分一人になるが、今まで以上の結果を出したいと思っている。(野左根との)差はハッキリと自覚している。その差をどこで埋めるのか、どうやって埋めるのかは自分自身の問題」

AS8Q5710「追いつくだけでなく追い抜かさなくてはいけない。無我夢中の境地に近い研ぎ澄まされた状態になれるスイッチがある。常にその状態に持って行けるように自分自身のルーティンの持って行き方を考えている。
ユースチームは勉強になることがたくさんあるし、ファクトリーチャンピオンの中須賀選手に話を聞いたり、自分で盗むチャンスもある恵まれた環境の中にいることに感謝をしている。今年は「全戦表彰台に昇る」という意気込みで闘っていこうと思う」と固い誓いを語った・

今シーズンもヤマハのレース活動から目が離せない。

Photo & text : koma
(レースシーンは2016年の写真)

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新しいカタチのスクール。藤原克昭「第1回 Safety Technique Enjoy Riding School」開催

AS8Q9471_28の字にオートバイに乗る全てが詰まっている

 そう言って藤原克昭は受講生達が見守るなか、おもむろにバイクに跨がり8の字コースに進入する。「体重移動」今回のスクールのキーワードだ。バイクに立ったまま荷重の移動だけでバイクを旋回させる。左足に体重を乗せて左旋回、右足に荷重移動させながらニュートラル(左右平均)で直立・直進、そして今度は右足に体重を乗せて右旋回。「おぉーーーー」場内から声が上がる。

 藤原克昭が新たに開催した「STE ライディングスクール」
STEとは、Safety Technique Enjoyの略。
安全、技術、楽しむ、その全てを兼ね備えてこそ真のライダー、その基本概念を基に、バイクに乗るための基本通の基本をもう一度教える。
開催場所は千葉県柏市・柏南自動車教習所。藤原の母校だ。

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「オートバイは体重移動をすることで曲がります。左足に体重を乗せればセルフステアが働き自然と左に旋回します。この体重移動がバイクに乗るのには非常に大切。8の字には、加速、減速、旋回、体重移動、車輌感覚、速度コントロール、バランス感覚などバイクに乗るための全てが詰まっています。」

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藤原克昭=サーキットでスクール、その先入観は見事に裏切られた

藤原克昭、この名前を知らないライダーはほとんどいないだろう。ロードレース世界選手:WGP、スーパーバイク世界選手権、アジアロードレース選手権チャンピオンなど、世界で闘い、認められた一流のレーシングライダーである。その藤原がライディングスクールを開催すると聞き、「サーキットでレーシングライダー育成かな?」と思ったところ、場所は「教習所」、しかも一般のライダーを対象に「安全運転者の育成を第一に考え、それに伴った技術を磨き、バイクを楽しむこと」をコンセプトにしたスクールだと言う。その先入観は見事に裏切られた。

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「バイクは危ない。だからダメ」ではなく、「危ないからこそ危険回避の術を身につける」

藤原に何故このスクールを開催したのか、を聞いたところ「もちろんレース活動は必要だし、楽しい。だけどレースだけでは日本のオートバイ業界は拡大しない。まずはバイクに楽しく乗ること、安全に乗ること。特に安全に正しく乗る、その基本ができていない人が多いように思えます。だから事故を起こす、だからオートバイは危ない、というレッテルを貼られる。それが悔しいですね」

「バイクは危ない。だからダメ!が日本の風潮。確かにバイクは危ない乗り物です。でも、危ないからこそ、その危険性を理解し、危険を回避する術を身につける。バイクは安全で楽しい乗り物なんだ、と再認識して欲しい」だからこのスクールを開催しようと思ったと言う。バイクに乗ることが楽しいとわかればバイク人口も増えて裾野が広がる、そこを期待してこのスクールを始めた。

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だから一般のライダーが対象、だから教習所を選んだ。教習所は試験に合格するための練習所ではなく、一般公道における危険性をも想定して作られたコース。ここで安全運転のための技術、バイクに乗るための基本の「き」を教える。レーシングライダーが特別にすごい事をやっているわけではない、と言う。「レーシングライダーも初心者ライダーもやっていることはみんな一緒。ただ自分達はその限界域が高い、というだけ」

AB6I1008お腹いっぱい走る

STE ライディングスクールのプログラムは以下の通り。

9:30〜9:50 オリエンテーション:準備体操

9:50〜10:05 ウォームアップ走行

10:05〜10:30 ブレーキング

10:30〜10:55 スラローム

10:55〜11:20 S字

11:20〜11:45 クランク

11:45〜12:10 運転姿勢・8の字・慣熟走行

12:10〜13:00 お昼休み

13:00〜13:15 午前の部の講師感想、質疑応答

13:15〜13:25 ウォームアップ走行

13:25〜13:50 ブレーキング・スラローム

13:50〜14:15 S字・クランク

14:15〜15:15 講師先導による総合走行、講師とのタンデムライディング講習

15:15〜15:25 講師総評

15:25〜15:45 質疑応答/ファンサービス

15:45 解散

AS8Q9284 プログラムをご覧になればおわかりのように、もうお腹いっぱい、と言うくらい走る。また、藤原らしいといえばそうなのだが、時間通りには絶対に終わらない(笑)。一人ひとりキチンと個人指導したいので、気になる点があるとついつい時間をかけて指導してしまうので初回は終了時間を1時間もオーバーしてしまった。

AB6I0748基本を繰り返し繰り返し反復練習する、その中で“今まで気づかなかった”、“我流で乗っていた”、“教習所を卒業したら忘れた”、などに気付きバイクの本当の乗り方を体得できる、と藤原。

AB6I0426受講生定員は20名が限界

今回のスクール、定員は20名。藤原ほどのネームバリューからすると少ないようにも感じるが「一人ひとり観るには15名、最大でも20名が限界」「そりゃあ人数が多い方がビジネスとして成立する。だけど、走っているのを遠巻きにみてちょこっとアドバイスしただけでは技術なんて身に付かない」「個人個人のレベルに合わせたアドバイスを行って徹底的に反復練習する。それがSTEライディングスクールの考え方です」と藤原。

AB6I0926今回ゲスト講師として指導にあたった國川浩道も同じ事を言う。「サーキットのレッスンは、走った「後」にアドバイスする。でも、サーキットは広くて全てを見渡せない。自分の前を通る一部だけのアドバイスを走行後に行ってもどれだけ身に付くか。。。自分がレッスンするときは少人数・小規模(狭いエリア)で、全員をみながら、その場でアドバイスします」

AB6I0834_3とにかくずっとみてる。

 藤原と國川、とにかく参加者の走りをずっと細かく見ている。そして気付いたことがあったら、その場で止めてすぐにアドバイスする。(だからスケジュール通りに終わらないのだが…(笑))

AB6I0463スラロームで「つま先の外側に力を入れて体重移動させてみて」とアドバイスを受けた女性は「信じられないくらいスムーズに曲がれるしリズム感がわかった」とコメント。

AS8Q9308アドバイスは走りだけに留まらない。スラロームでフロントフォークの沈み方に違和感を覚えた藤原はその生徒に「イニシャル抜いた?」と質問。「ハイ、抜きました」「それでは、フロントフォークの正しい動きを感知できない」とフロントフォークのアジャスタをワンノッチ戻した。午後、本人に「どうだった?」と尋ねると「全然違いました。乗りやすくなりました!」とのコメント。

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タンデムレッスンでバイク操作を実感

もうひとつ、STEライディングスクールの特徴がある、それは「タンデムレッスン」。藤原は、後ろに乗る受講生に自分が操作してポイントを教える。体重移動であれば「ここで右から左に移動」アクセルのOn/Offであれば「ここでアクセルを戻す・エンブレを効かせる」と、ややオーバーアクション気味に操作してみせる。これが効果絶大である。アタマではコーナーの手前でアクセルオフ、と思っていても実際にどこでオフにするのか、タイミングがわからない、と言う受講生が多い。しかし、タンデムの後は「藤原さんが言っていたOn/Offの意味がわかった!」と満足げであった。

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危険を知り尽くしたライダーが安全運転を教える

筆者の持論だが、レーシングライダーほど「安全」を考えているライダーはいないと思う。レースは非常に大きな危険を伴うスポーツ、だからこそ彼らはレースに潜む危険を熟知している、危険な状態になったときの回避する術を知っている。もちろん勝つことが大前提、だけど同じくらい無事にゴールして次のレースに出る事も大事だ。200km/hを超えるコーナリングでもほんの数10cmの接近戦を演じられるのは、お互いを信頼し、尊敬し合っているからこその事だと思う。

世界で認められたレーシングライダー藤原克昭。その彼が「安全運転」を教える。これほど説得力のある講義はない。

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「速く走る、より、安全に楽しく走る」

「ここでバイクに乗るための基本技術を身につければ、サーキットでも楽しく走れる」と言う。

基本ができていないのにサーキットで速く走ろうとする人が多いと藤原。それは転倒に繋がるし、要らぬケガをする恐れもある。せっかくの楽しいバイクライフがつまらないものになるかもしれない。そうならないように基本を正しく理解して欲しい、と言う。

「速く走る、より、安全に楽しく走る」それが一番だという。

「バイクは悪くない、バイクは楽しい乗り物」それを正しく理解して欲しい。

AB6I0570全員がリピーター希望

驚いたことに、STEライディングスクール受講生全員が「もう一度受講したい!」とリピーター希望なのである。

「体重移動や、ブレーキングなど教えてもらったけど、一般道で練習する気にはなれない、怖いから。教習所だから安心して練習できる」

「サーキット走行会だと、“行きたくないかも…”と思うけど、教習所だったらなんの抵抗もなく行ける。しかも藤原さんのコーチを直に受けられるなんてサイコー」

「教習所を“自分のバイクで”走れるなんて他にはないスクール。バイク免許を取ったばかりの人にこそ参加して欲しい」

「サーキット走行会だと「もう自分の順番?」と気分が重たくなっていたけど、今日は次の走行が楽しみで仕方なかった」

「目から鱗でした。バイクに乗る基本がこんなに難しく、大切だったなんて。ここでもう少し学んで基本を身につけたらサーキット走行会に参加したいです!」

これは受講者のコメントの一部である。

そしてなにより、受講者が全員とびっきりの笑顔でいたこと、それは藤原の思いがしっかりと伝わっていたことの現れであろう。

AB6I1069 この「STEライディングスクール」は今後も定期的に開催する予定だ。次回は2月27日(月)、3月20日(祝)。正しく安全に乗るための技術を学びに行ってみてはいかがだろうか。

STEライディングスクールの詳細はこちら

Photo & text : koma

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「ミクニ テリー&カリー」2017年参戦体制発表会

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オートバイ・自動車のキャブレターや燃料噴射装置などを製造する大手メーカー:株式会社ミクニが運営するレーシングチーム「ミクニ テリー&カリー」の2017年参戦体制発表会が東京都千代田区・ミクニ本社で開催された。当日は50名を超す参加者が来場する大規模な発表会となった。

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「ミクニ テリー&カリー」は一貫して若手ライダー育成を目的としている。チーム代表の待島敦久氏、チーム監督の高橋淳一郎氏をはじめスタッフ全員がミクニ社員の社内チームである。1997年から全日本ロードレース参戦を開始、今年参戦20周年を迎える。J-GP2クラスには2011年から参戦を開始、星野知也、津田一磨、長尾健吾を輩出した。そして今年はライダーを変更して新たな挑戦を始める。今年起用したライダーは2名。しかも2人とも18歳という若さである!

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株式会社ミクニは2023年に創業100周年を迎え「突破力」というキャッチフレーズの元に企業活動を行っている。今年のレース活動は新たな若いライダーを起用、「突破力」に「今までの殻を破る」ことを加えてさらに上を目指す。

余談だが、チーム名の「テリー&カリー」は、待島代表が「照り焼き」が大好物、そして高橋監督が「カレー」に目がない、ことから「テリー&カリー」と名付けられたそうである。

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村瀬健琉(むらせたける)1998年12月12日生まれ 18歳

2015年加賀山就臣が立ち上げた「Suzuki Asian Challenge」にフル参戦、ランキング3位を獲得。2016年には「ミクニ テリー&カリー」に所属、ヘルパーとして全日本ロードレースに帯同する傍ら、ピレリ600チャレンジカップに参戦、マシンやライディング技術を勉強してきた。そして今年、J-GP2クラスにフル参戦する。

「期待と不安が入り交じっています。去年全日本ロードレースを帯同して学んだ事、アジアで闘った経験を活かしたいです。今年の目標は開幕戦から自分のチームをアピールしたい、そして全日本選手権の中で自分の存在感を示したいです。出るからには優勝を狙いに行きます。今は18歳という若さだけど、5年後に立っていたい位置を考えればもう18歳なので、しっかりと結果を残して上にあがっていきたいと思います。みなさん応援をよろしくお願いします。」

いきなり「優勝」と言う言葉が飛び出し、司会進行役の高橋監督には冷や汗が。。。

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関野海斗(せきのかいと)1998年2月2日生まれ 18歳

2013年から全日本ロードレース参戦、同時にマレーシア選手権(ランキング1位)や、Shell Advanceアジアタレントカップなどアジアのレースにも参戦。2016年にはミクニとつながりが深い、Team P.MU 7CからJ-GP3クラスに参戦。今年、ミクニ テリー&カリーへ移籍、ピレリ600チャレンジカップに参戦、全日本ロードレースにはスポット参戦する。
「2013年からTeam P.MU 7CでJ-GP3クラスに参戦してきましたが、今年はステップアップしてJ-GP2クラスに参戦します。今シーズンは何もかもが新しくなって正直不安な部分もありますが、みなさまの期待に結果で応えられるようにしっかり準備していきたいと思います。今年の目標はピレリカップで優勝、スポット参戦する全日本ロードレースでは最低限入賞できるように頑張りたいと思います。みなさまの応援を何卒よろしくお願いいたします。」

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チームオーナーであり、株式会社ミクニ、生田久貴代表取締役社長

「最近のスポーツ界で「スポーツインテリジェンス」という言葉が話題となっていますが、レースの世界でもあてはまると思います。ライダー/マシンとチームとの間でデータを集積・分析し、それを最適なマシンセッティングというカタチにして勝負に挑む。ミクニが目指すものと同じです。企業活動の一環としてのレース活動を今後もサポートして参ります。」

「但、(J-GP2クラスに)参戦して7年目に入るけどまだ結果が伴っていない(笑)」と高橋監督をはじめ、チームスタッフへ檄を飛ばしていた。レースへの理解と愛情がある生田社長だからこそのお言葉だろう。

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会社で各々の日常業務をしながら、レース活動を行う、並大抵のことではないがみんなオートバイが好き、レースが好き、でやっていること、全員の満足げな表情が印象的であった。

Photo & text : koma

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株式会社アクティヴ 西山徹也代表取締役社長の来賓挨拶

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Team KAGAYAMA 加賀山就臣代表による来賓挨拶

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MFJランキング表彰式:MFJ MOTO AWARD 2016

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MFJランキング表彰式が今年から「MFJ MOTO AWARD」と名前を変え、去る12月18日東京都大手町・日経ホールで2016年度の表彰式を開催しました。全日本ロードレース、全日本モトクロス、全日本トライアル、全日本スノーモビル、全日本スーパーモト、全日本エンデューロ、各選手権シリーズの各カテゴリー上位3名が表彰されました。

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自由民主党モータースポーツ振興議員連盟会長杯の授与を事務局長:三原じゅん子参議院議員が行いました。「残念ながら日本は諸外国に比べてモータースポーツの文化が今ひとつ根付いていない。二輪、四輪問わずモータースポーツで頑張っている人を様々なカタチでしっかりとサポートしたい」とご挨拶。議員連盟会長杯は「2016 FIM TRIAL DES NATIONS」に「Team Japan」 として参戦、見事2位を獲得した小川友幸、黒山健一、藤波貴久、小谷徹氏(マネージャー)が表彰されました。

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IMG_3132全日本ロードレースは
J-GP3クラス チャンピオン:徳留真紀、2位:栗原佳祐、3位:安村武志
J-GP3 Youth Cup:伊達悠太
ST600クラス チャンピオン:榎戸育寛、2位:チャランポン・パラマイ、3位:名越哲平

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JSB1000クラス チャンピオン:中須賀克行、2位:津田拓也、3位:高橋巧
J-GP2クラス チャンピオン:浦本修充、2位:関口太郎、3位:水野涼
が表彰されました。おめでとうございます!

IMG_3147また、海外で活躍する日本人選手を称える「海外参戦功労賞」として
MotoGPルーキーズカップ チャンピオン:佐々木歩夢
アジアロードレース選手権 SS600クラス ランキング2位:小山知良
アジアロードレース選手権 AP250クラス ランキング2位:山本剛大
アジアロードレース選手権 アジアドリームカップ チャンピオン:中村大輝
アジアタレントカップ ランキング2位:小椋藍
が表彰されました。

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ロードレース特別賞として
ルーキーオブザイヤー:水野涼
J-GP3クラス「CLUB PLUSONE」:松永真利代表
ST600クラス「Yamaha Thailand Racing Team」:Theerapong Opaskornkul氏
J-GP2クラス「Team KAGAYAMA」:加賀山就臣代表
JSB1000クラス「YAMAHA FACTORY RACING TEAM」:吉川和多留監督
が受賞しました。

受賞された皆さま、改めまして本当におめでとうございます!

IMG_2990 ここで、各クラスのチャンピオンに今年の振り返りと来季の抱負を聞いてみました。

先ずは前人未到の最高峰クラス5年連続、通算7度目のチャンピオンを獲得したYAMAHA FACTORY RACING TEAM:中須賀克行選手

「全戦優勝を掲げてその目標に向かって一戦一戦大事に、勝ちにこだわった闘いをしましたが、結果的には全戦優勝できず悔しい気持ちはあるけれど充実した一年でした。岡山で負けて“連勝記録ってこんなにあっけなく途切れるのか”と痛感。積み重ねることがいかに大切で大変なことなのか。それだけ大変なことをチームと一緒に頑張ってきたのかという事を確認できました。

一つのレースだけに勝つことと、チャンピオンを獲るために勝つことは違う。常に良いパフォーマンスを発揮させること、それを年間通して発揮させなければチャンピオンは獲れない。5年連続チャンピオンは誇りに思っていますし何にも恥じない記録だとおもっています。

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来年はライバルチームも新型車輌になり、ますます迫ってくると思います。しかし来年も記録を作るべくチャレンジの年にしたいと思います。守るレースでは勝てない。記録にチャレンジ、優勝にチャレンジする一年にしたいと思います」

守るレースでは勝てない、チャレンジするからこそ勝てる、という中須賀の言葉には非常に重たい意味があると思います。2017年はヤマハが一番古いバイクになる、と聞いて意外でしたが確かにその通りですね。

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続いてJ-GP2クラスチャンピオン:Team KAGAYAMA 浦本修充選手へのインタビューです。

「チーム/メーカーを移籍しての参戦。最初は不安と期待が入り乱れていました。事前テストでの感触が良かったので不安の中でも自信がつきました。“開幕戦から良いレースができるかも”という気持ちでシーズンを迎えました。前半は開幕4連勝と上手くリズムに乗れたのでそのまま連勝記録を続けたかったのですが、後半戦のもてぎで連勝記録がストップ、その後は確実にポイントを獲得してチャンピオンを獲ることができましたが、前半戦から最終戦に向けて成績が落ちてしまったのが反省点、今後の課題です。」

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「鈴鹿8耐、Moto2ワイルドカード参戦、CEV(スペイン選手権)と、加賀山監督には様々なレースを経験させてもらいとても感謝しています。今年一年の活動を通して、ライダーとして、人間として、少し成長できたのではないか、と思います。
しかし、全日本ロードレースでチャンピオンを獲ったとは言え、それ以外のカテゴリでは全く納得のいくレースができず大いに反省しています。その反省を踏まえて、このシーズンオフは身体・メンタル面、走り方、などしっかりと鍛え直そうと思います。
来季の体制は決まっていませんが、J-GP2クラスチャンピオンに恥じない走りをして、もっともっと速く走れるようにしっかりと準備をしたいと思います」

今年大活躍を果たした浦本、来季がその実力を試される大切な年。Team KAGAYAMAd走ることは決まっているようですから、その環境の中で最大限のチカラを発揮して欲しいです。

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続いて、混戦となったST600クラス。最終戦で逆転チャンピオン、チェッカーフラッグを受けても自分がチャンピオンだとは気付かず、S字コーナーでオフィシャルが持っている旗で自分がチャンピオンだと知り、そこから号泣しながらウィニングランをした榎戸育寛選手に話を伺いました。

「今年は調子の良いときと悪いときの差が激しく安定しませんでした。転倒が多くケガが耐えませんでした。ケガを押しての参戦だったSUGOでトップを走りながらも自らのミスで2位になったのが悔しかったですが、トップグループを走れる自信がつきました。今、振り返ると岡山の結果が最終戦に繋がったと思います。今までだったら無理して追いかけ回して転倒、というパターンだったかもしれませんが確実にポイントを取ることを選択しました。伊藤真一さんからも褒められました。岡山終了時点でトップまで16ポイント、さすがにチャンピオンまでは遠いですが、6ポイント差の2位は狙おう、と思いました。

IMG_8400そして迎えた鈴鹿。自分はSRS(Suzuka circuit Racing School)出身なので特別な想いがありました、応援してくれる方もたくさんいるのでシリーズチャンピオンよりも「1勝」したい、と言う気持ちが強かったです。決勝レースはタイヤに厳しく持久戦になると予想して前半は見てました。(チャンピオン最有力候補の)前田選手が転倒したのを見ましたが、その時点ではチャンピオンになれるとは思いませんでした。SUGOの経験からタイヤに優しいのはHonda車だと思っていたので前をいくチャランポン選手のペースが上がらないのをみてパスしようと思ったら名越選手に抜かれ「あれ?」と一瞬焦りましたが、前の二人の様子を後ろでみてラスト2周でイケると思いました。自分にはまだ余力が残っていましたので。最終ラップのシケインは自信を持ってズバッと切り込みました。ゴールしたときはまさか自分がチャンピオンだとは思いませんでした。2コーナー立ち上がってブラッグフラッグを見た時にペナルティ喰らった。。と焦りましたが、チャンピオンフラッグを見て「えっ?!チャンピオン?」と気付いてからは涙が止まりませんでした。

来季の体制は決まってませんが、今年の経験を活かし、良いときと悪いときの浮き沈みが少なく安定してパフォーマンスを発揮できるようにしたいと思います。

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最後はJ-GP3クラスチャンピオン:徳留真紀選手のインタビューです。

「今年、4年振りにチャンピオンを獲得することができました。昨年までは自分の独自チームとしてPLUSONEにジョイントしていたので、チームの運営、マネジメントをしながらのレースとなり、走りだけに集中できる環境にありませんでした。今年はチームのメカニックとして元全日本ロードレースライダーの藤岡祐三氏がついてくれことが大きいです。チームがひとつになって走りに集中できました。藤岡氏と自分のペアで、速く走る(優勝する)=若手にとって刺激となりJ-GP3クラス全体の底上げになるモノサシになりたいと思いました。

最終戦鈴鹿で勝ってチャンピオンを決めたかったですが、チームのため、スタッフのため、応援していただいているスポンサーのため、必ずチャンピオンを獲る!という決意で鈴鹿入りしたので、(チャンピオンを)獲れて良かったです。勝ったのと同じくらい嬉しかったです。

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来年の体制はまだ決まっていません。同じクラスで参戦するなら、連覇を目指し、もっとクオリティの高いレースをしたいです。違うクラスで参戦するなら、一年目だからという言い訳をせず、開幕戦から優勝争いに絡めるような展開を目指したいですし、その努力をしたいと思います。」

表彰されたライダーの皆さま、おめでとうございます!来年の活躍を期待しております。そしてみなさま、ケガをせず無事にシーズンを闘えますように祈念しています。

photo & text : koma

Team KAGAYAMA「2016シーズンエンドパーティ」

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Team KAGAYAMAの2016年を締めくくる「シーズンエンドパーティ」が神奈川県横浜市・LADY&DUKEで開催されました。

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鈴鹿8耐を走ったレーシングマシンとJ-GP2クラスチャンピオンを獲得した浦本修充のマシンが展示され雰囲気を醸し出しておりました。当日はチーム代表、総監督、ライダーと二足も三足もわらじを履く加賀山就臣、今年電撃移籍してJ-GP2クラスチャンピオンを獲った浦本修充、鈴鹿8耐でトップ争いを演じてその速さを見せつけた清成龍一、アジア選手権で奮闘した芳賀紀行、JSB1000クラス監督の斉藤雅彦、J-GP2クラス監督の武田雄一、チームのお母さん的存在としてみんなから頼られている河村麻美をはじめチームスタッフ、ライダーが勢揃い。

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チーム関係者、スポンサー、そしてTeam KAGAYAMAをいつも応援している熱心なファンのみなさまなど約90名の方々が集まる盛大な会となりました。

IMG_2791加賀山就臣は冒頭「JSB1000では走っていたのか?と思われるほど存在感が薄かった」と笑いをつかむひと言から開始。「今年はJ-GP2クラスで浦本修充がチャンピオンを獲得することができました。Team KAGAYAMAとして初めてのチャンピオン。チームの立ち上げ時は自分達が勝つために活動していたけど、今は次世代を育てながらチャンピオン獲得を目指すプログラムを始動させています。応援しくださる企業様、関係者、そして大勢の熱いファンの方々のおかげです。本当にありがとうございました。」と挨拶。

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Team KAGAYAMAを長年サポートしている「Verity」オイルの三和化成工業株式会社 第2営業部長:六倉昭様の乾杯で「シーズンエンドパーティ」がスタートしました。

ファンをすごく大切にするTeam KAGAYAMAのメンバーは、お客様と積極的にお話をします。もちろん記念撮影に気軽に応え、多くのファンの方がキャーキャー言いながら写真を撮っていました。ほぼ半数の人に当たるのではないかと思われるほどの景品が当たる抽選会は大盛り上がり!

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そして横浜を拠点に活動するロックバンド「1-E(イチノイー)」の生演奏。地元が加賀山と同じ横浜の「I-E」はTeam KAGAYAMAをずっと応援しており、鈴鹿8耐のメインステージで演奏もしました。

IMG_2864楽しいパーティもあっという間に終わり、最後は全員で記念撮影。

来年度の活躍を誓い、Team KAGAYAMAの2016年レースシーズンは幕を閉じました。

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シーズンエンドパーティの翌日、MFJランキング表彰式:MFJ MOTO AWARDで加賀山に今年の振り返りと来季についてお話を伺いました。

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「昨年から始めた後輩育成プログラムで浦本がウチに移籍してきていきなり4連勝、その後も確実にポイントを重ねてJ-GP2クラスチャンピオンを獲得することができました。チームとして初のタイトルです。スタッフ、スポンサー、関係者、ファンの方々に感謝の言葉しかありません。
Team KAGAYAMAは自分が走るためのチームとして立ち上げましたが、今年一年の活動・結果で本当のレーシングチームになるための一歩を踏み出せたと思います。例え自分が走らなくなったとしてもチームを続けていく自信となりました。」

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「JSB1000は手こずりました。不甲斐ないリザルトで申し訳ない気持ちでいっぱいですが、全力で頑張った結果ですので真摯に受け止め、来季に活かしたいと思います。鈴鹿8耐では、6位という結果でしたがトップ争いや後半の追い上げでアピールはできたと思っています。Team KAGAYAMAのマシンでトップ争いをした清成には感謝しています。マシンのポテンシャルの高さを証明できましたので」と、今年を振り返りました。

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気になる来季の体制は?「まだ確定していません」とのこと。但、なにをするのかわからないのが加賀山就臣というオトコ。アッと言うサプライズがあるかもしれませんね。

そしてもうひとつ気になることを話してくれました。

「Team KAGAYAMAのヨーロッパベースとしてスペインの「JEGレーシング」とパートナーシップを結びました。来年は時間が合えばヨーロッパ選手権にも参戦したいと思います。日本からアジア、ヨーロッパに出ていける実力のあるライダーを育てたい。そのような環境・道筋を作りたいと思います。世界に通じる道、世界を目指す道をTeam KAGAYAMAとして作って行ければ、と思います」とのこと。

もちろんヨーロッパ選手権に出るとしたら浦本です!そのチャンスを与えたい、とのこと。

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最後に浦本について聞いてみました。

「もともと速いライダーだとは思っていたし、実際に速いです。今年は武田雄一がアドバイザーとしてつき、チャンピオンを獲れる環境を作ってあげただけ。チャンプを獲れる・獲れないは本人の実力次第。今回のチャンピオン獲得は間違いなく浦本自身のものです」と太鼓判でした。

日本で、アジアで、そしてヨーロッパで活躍する来年のTeam KAGAYAMAの活動が楽しみです!

photo & text : koma

井形ともさんが「FIM女性レジェンドライダー」として表彰されました

Fim,Gala,2016,Berlin,Ceremony元 WGP125 ccクラスにフル参戦した女性ライダーで、チームマリ代表である井形ともさんが、ドイツのベルリンで開催された FIMガーラセレモニー(年間表彰式)において、FIM WOMEN LEGEND (=女性レジェンドライダー)として表彰を受けました。日本人として初の受賞です!

Fim,Gala,2016,Berlin,Red,CarpetFIM ガーラセレモニーはFIM(国際モーターサイクリズム連盟)が主催、ロードレース、モトクロス、トライアルをはじめとした、40 種類以上のモータースポーツに競技において、年間チャンピオンの活躍を祝すと同時に、過去にモータースポーツに貢献したライダーも表彰する式典です。

スクリーンショット(2016-12-20 16.19.09)井形ともさんは世界 GP125 ccクラスに 1994 年と 1995 年の2年間フル参戦、1995 年に年間ランキング 21 位の成績を残したこと、さらに同年のチェコ GP で7位(女性ライダー史上最高位)に入った実績が評価され表彰されました。

002_FIM_gala ceremony_award_family photo2セレモニーには今年のMotoGPクラスチャンピオン:マルク・マルケスを始め蒼々たる面々が出席。最後の記念撮影で井形さんはそのマルクから「ここにおいで!」と呼ばれてマルクの隣、センターに立ちました。

tomo_igata先日、井形ともさんに取材する機会がありましたのでFIMガーラセレモニーについて聞いてきました。

井形さんにお声がかかったのは今年(2016年)の5月だったそうです。一報を聞いたとき「えっ?!私、何かやらかしてペナルティを受けるの?!20年前以上前のことなのに?」と思ったそうです。しかし今回の趣旨を聞いてひと安心したそうです…(笑)

001_FIM_gala_2016_Ceremony_1次に過ぎったのは「日本には坂田和人選手や青木親治選手など世界チャンピオンや、自分よりも活躍したライダーがたくさんいるのに「女性だから」という理由だけで自分が表彰されるのはおこがましい」と思ったそうです。しかし、月日が経つうちに「体力も体格も小さな女性、ある意味ハンディがある中で男女平等のレースの世界でオトコ達と対等に闘っていたのは、頑張っていたのかな。それを20年経った今、評価してくれるのであれば素直に受賞しよう」と思ったそうです。

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20年前は男達に混じって闘うのは当たり前で、女性をハンディと感じた事はなかったそうです。当時の面白い話を聞きました。井形さん以外は全員男性。その中にいたので周囲から井形さんはオトコだと思われていたそうです。女性トイレに入ろうとすると「そっちじゃない!間違えているぞ!」と真顔で怒られたそうです。

スクリーンショット(2016-12-20 16.24.04)また、レースのインタビューで自分の年齢を「30歳:thirty」と応えたのに「13歳:thirteen」と勘違いされ、誰も疑わなかったそうです。確かにこの写真をみると子供のようなあどけなさがありますね。。

スクリーンショット(2016-12-19 19.02.23)現役を引退した井形さんは現在、女性ライダーに楽しく、安全に、美しくバイクに乗ることを指導する「チームマリモーターサイクル・レッスン」を開催しています。足が着かない、バイクを起こせない、取り回しが重い、などの女性のハンディをテクニックでカバーするコツ=「ちびテク」を教えています。これまでに14,000人以上の女性ライダーがレッスンを受けています。協賛企業であるブリヂストンにもレポートが掲載されています。

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FIM WOMEN LEGEND受賞を機に何か変わりますか?と伺ったところ

「何も変わらない。コツコツと日本の女性ライダーにバイクの運転が上手になってもらえるような活動を一歩一歩確実に行っていきたい。ただ、受賞をきっかけに、体格・体力に関係なく女性でもバイクの運転が上手になれるんだ、と感じて知ってもらえれば嬉しい」とのことでした。

Fim,Gala,2016,Berlin,Red,CarpetFIMガーラセレモニーの井形さんの紹介ビデオの中に「チームマリモーターサイクル・レッスン」の様子が流れ、会場に集まった人たちから「井形はいまこんな活動をしているのか」と世界中に発信できたことを喜んでいました。

15658863_1478925532136598_677649156_o 井形さんは、全国でスクール開催を出来ないことから、より多くの人にこれまでのレッスンで得たノウハウを伝授するために『ビューティ・ライディング・レッスンDVD』を制作しています。発売予定日は、東京モーターサイクルショーの初日(2017年3月24日)とのことです。

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「女性が女性に教わること、特にバイクに乗り始めは非常に大切なこと。上手く乗れないから、と言ってバイクを止める女の子が多いのはとても悲しい。もっともっとたくさんの女の子にバイクに乗って、その世界を味わって欲しい。だってバイクってすごく面白いんだもん!」と言う井形さんの眼がらんらんと輝いていたのが印象的でした。

Photo:Team MARI & Wick Visual Bureau Inc.
text:koma

 

2016年 ハルクプロ 感謝の夕べ 「2017年体制」発表!

IMG_2501毎年恒例の「ハルクプロ 感謝の夕べ」が東京都・立川グランドホテルで開催されまた。

冒頭、本田重樹会長から「毎年ウチ(ハルクプロ)のパーティは12月第1週金曜日と決まっていますが、昨年はHRCさんのパーティと重なって怒られた(笑)。今年は初めて第2週にズラしました」と会場を和ます挨拶でスタート。

shigeki_2「今年はJ-GP3クラスで最後の最後までタイトル争いを演じましたが、残念ながらどのクラスも無冠という厳しい1年でした。今日を境にまた新たな気持ちで来シーズンに臨み、強いハルクプロとして戻ってきます!」と来季への意気込みを語ります。

株式会社ホンダ・レーシング(HRC)野村欣滋代表取締役社長から「弊社サンクスデー開催の影響で(感謝の夕べの)日程を変更させてしまい申し訳ございません(笑)」と、本田会長の冒頭挨拶に返礼。

HRC_nomura続いて「今年の鈴鹿8耐ではメカニカルトラブルにより不本意な結果となってしまい申し訳ございませんでした。しかし、来年の鈴鹿8耐につきましては弊社八郷(社長)から『何が何でも勝て』との指示が出ております。既に、朝霞研究所とHRCとの特別体制チームを立ち上げております。このようなことは過去にありませんでした。『必勝』を期してマシンの開発を行ってまいります」と来年の鈴鹿8耐必勝宣言がありました。これには会場から響めきが起こりました。

そして本田光太郎社長より来年の体制発表がありました。

IMG_2480MuSASHi RT HARC-PRO.として
JSB1000クラス:高橋巧選手
J-GP2クラス:水野涼選手

そして若手育成も兼ねてMistresa RT HARC-PRO.を発足
ST600クラス:名越哲平選手
J-GP2クラス:赤間清選手

この4台体制で行くことが発表されました。

今年ハルクプロで闘った4名のライダーに今年の振り返りと来期の抱負を聞きました。

takumi_2高橋巧選手
「悔しい、のひと言です。自分が(マシンを)まとめきれなかった、マシンの開発能力が足りなかった、自分の不甲斐なさが露呈した1年でした。但、今年の後半戦、特に最終戦鈴鹿では自分は劣っていなかったと証明できと思っています。それが自信になりました。この良い流れのまま来シーズンを迎えたいと思います。NEWマシンはまだテストできてませんが開幕には勝負できるマシンになっていると思います。来年はHRCさんのバックアップのもと、自分自身の技術、精神面をを向上させ、さらに上を目指して頑張ります!」

takumi_runAryo_2A水野涼選手
「今年は去年のチャンピオン(J-GP3クラス)として相応しくない結果でした。結果ばかり求めていたと言う感じです。(J-GP2マシン)に初めて乗ったタイムが良く、乗り換えがスムーズにいけたのでJ-GP3クラスの時と同じく勢いに乗って乗ればいける、と思っていました。しかし、上位にはいるけど転倒が多く、走り方を変えなければいけないと思ってから結果を残せるようになりました。自分は世界を目指しているので来年が勝負の年になると思います。まだこのクラスで勝っていませんが勝ち方、に拘りたいです。来年のモテギのワイルドカード参戦を目指して前半戦から飛ばしていきたいです」

AI2Q5658teppei2名越哲平選手
「開幕戦は運を味方につけた優勝だっとは言え表彰台に登れる実力はあったと思っています。しかしそんなに甘い世界ではなくその後は良い流れに乗れませんでした。去年に比べてライダー的にもマシンのセットアップにしてもレベルは上がっているとは思うのですが、実際のレースで感じるのはライダーとしての実力がまだ全然足りていない、ということです。レースの実践を通じて学びながら成長しているという感じです。まだ成長過程ではありますが来年はチャンピオンを獲れるような勢いを見せて、その成長を伸ばせて行けたら、と思います。」

IMG_8389 keisuke_2A栗原佳祐選手
「開幕戦優勝からチャンピオンを目指して活動したのですが、全ては岡山で決まりました。第2戦モテギで負けてしまい、SUGOで優勝して立て直しましたが岡山で勝たなくては、という気持ち、焦りが強かったです。CEV(スペイン選手権)にスポット参戦したことはとても良かったです。レース環境の違い。ライダーのメンタル面の強さ、職業として成立しているレーシングライダー、など新たな発見、勉強になることが多かったです。来年の体制はまだ決まってませんが、どのクラスでもやることは変わりません。自分に足りないものをしっかりと見極めてチャレンジしてそれを自分のものにしたいと思います。

AL2H6612名門ハルクプロの飽くなき闘いは続きます。来シーズンの活躍が期待されます。

photo & text : koma

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アールエスタイチがエアバッグシステム搭載レーシングスーツを実戦投入!

AS8Q9192アールエスタイチがアルパインスターズ社のエアバッグシステム「Tech Air」搭載レーシングスーツを実戦投入!

Racing Heroesでも紹介した究極の予測技術を搭載したAlpinestarsの「エアバッグシステム:TECH Air」を装着したレーシングスーツを世界で初めて※「アールエスタイチ」が実戦投入しました。
※アルパインスターズ社以外のメーカーでTech Airを実戦投入したのはアールエスタイチが世界初

ロードレース世界選手権 第17戦 マレーシアグランプリにおいて、Moto2のハフィス シャーリン選手と、Moto3のカイルール イダム パウイ選手、そして全日本ロードレース最終戦鈴鹿で秋吉耕祐選手(au&テルルKohara RT)が装着しました。

AS8Q7404信頼と実績のアルパインスターズ社のTech Air

最終戦鈴鹿で株式会社 アールエスタイチ 販売促進部 藤本淳一さんにお話を伺いました。

「ライディングギアで一番大切なのは“安全性”と考えているメーカーとして、Tech Airはレーシングスーツの安全性を飛躍的に高めることができるシステムだと確信しました」
「アルパインスターズ社のTech AirはMotoGPで多くのライダーが装着している実績から信頼性が高く安心して使える、と判断しました」と藤本さん。
しかし、実戦投入はこの秋に急転直下で決定が出たそうで慌てて準備を行ったそうです。

AL2H7023アールエスタイチには「T-RAPS」という日本初のネックプロテクションエアバッグシステムを採用したレーシングスーツ:GP-MAX T-RAPSがありますが、それはエアバッグシステムを搭載するためにオリジナルでスーツを造っています。本来なら、GP-MAX T-RAPSのようにエアバッグシステムに合わせたオリジナルのレーシングスーツを造るのがベストですが、前述の通り急転直下の決定となったので既存のレーシングスーツをカスタマイズして臨んだそうです。

AL2H7021「エアバッグシステム搭載のスーツは上半身のサイズが全く違います。「Tech Air」のユニットとバックプロテクターと一体となったアッセンブルを装着するためのスペースが必要であることと、エアバッグが開いたときのための伸びしろのためのシャーリングを増やす、2段階のカスタマイズが必要でした」と藤本さん。

AL2H6699「むしろ、このスーツを着ないと不安になります」

既存のスーツにエアバッグシステムを組み込むのでは装着に違和感があるのでは?と思い、実際に装着して参戦した秋吉耕佑選手にも伺ってみました。

「全く違和感はありません」「むしろ、このスーツを着ないと不安になります」

エアバッグシステム自体の重さは約2.0kg、脊髄パッドが不要になるのでその分(約500g)を差し引いても約1.5kgの重量増となるのですが、「実質+1.5kgだけど、つなぎと一体となっているので背負っている感覚はなく、身体への密着感から重さは感じません」と秋吉選手。

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「実はボク、基本は恐がりなんです

そして意外な言葉が…。「実はボク、基本は恐がりなんです」

え?韋駄天の異名をもち、アグレッシブな走りを披露する秋吉選手が怖がり?
「オートバイ競技において「安心感」はとても大切です。機械だから絶対に壊れないとは限らない。何かの拍子でどこかが壊れた時、自分では予期せぬ時、予期せぬところで、あのレーシングスピードで投げ出されたときの痛みは「凄絶」。自分のミスで転倒するときはある程度意識できるのであまり大きなケガをしないことが多いですが、不意に投げ出されたときは大ケガになりやすいのです。そんなときに、このエアバッグシステムで「守られている感」はとても大きな安心感に繋がります」と秋吉選手。

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安心感が成績アップに繋がる

また、その安心感が走りにも良い影響を及ぼすとのことです。安心感があるから今まで攻めきれなかったところで「いま一歩攻めこめる」「もう一歩イケる」と思えるそうです。全日本ロードレース最終戦ではノックアウト予選Q1で最後の最後にタイムアップ、10位に食い込みQ2進出を果たしました。

AS8Q9182のコピー「最終戦は(安心感があるので)攻められました。レースウィーク前(使用前)とレース後(使用後)では感覚が全然違います。このレーシングスーツ無しで走ることは「あり得ない」という感じです。もちろんエアバッグシステムは使わないのがイチバンですが、不可抗力の外乱的要因でマシンから投げ出された時でも「守られている」安心感は、走りの安定に繋がりますし、成績アップに繋がると思います。
エアバッグ搭載のライディングウェアが広く浸透して、一般のお客様にも安全なバイクライフを楽しんでもらえるようになって欲しいと願っています。」と絶大な評価をしていた秋吉選手でした。

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いずれは一般のお客様にもエアバッグ搭載のライディングギアを

 藤本さんに今後の予定を聞いてみました。

エアバッグシステム搭載のオリジナルスーツとしてイチから製作する方向ですが、今はまだ「装着して走った」「高評価を得た」という開発の第一歩を踏み出したところとのことです。このシーズンオフにテストを繰り返し、試行錯誤をしながら「装着感」「運動性能」「完成度」を上げていく、とのことです。

AS8Q6523_3「秋吉選手には引き続きテストをお願いし、長島哲太選手にもテストをお願いするつもりです。フィードバックのコメントが多い方が製品作りに活かせますからね。来シーズンが始まったら実践を通じてデータを収集し、細かい点を煮つめていきます。
現時点においては開発段階でありますが、将来的には限られた一部の選手だけではなく、一般のお客様にも購入いただくことができ、より高い安全性を手に入れていただくことを前提に開発を進めてまいります。まずはそれに向けての第一歩に、どうかご注目ください!」と藤本さん。

「ライディングギアにおいて一番大切なのは“安心・安全性の高さ”」と考えているアールエスタイチが日本で最初にエアバッグシステムを採用した意義は大きいと思います。全日本ロードレースのライダーはもちろん、一般ライダーのみなまさにも広まって欲しいと思います。

Photo & text : koma

 

全日本ロードレース最終戦に海外の選手が参戦

 

全日本ロードレースもいよいよ最終戦。ここ鈴鹿サーキットで開催されます。
その最終戦に海外で活躍しているライダーが参戦します。

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Team GREENには今年の鈴鹿8耐で2位表彰台に上がったブリティッシュ・スーパーバイクのレオン・ハスラムが参戦。藤原克昭がスーパーバイザーとして就き、二人でタッグを組んで最終戦に挑みます。

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そしてもう一人、同じくブリティッシュ・スーパーバイク選手権で活躍している清成龍一がTeam KAGAYAMAから参戦。世界を知っている加賀山・清成の競演が観られます。

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2016年チャンピオンが決定というドキドキの最終戦に、レオン・ハスラム、清成龍一の世界の走りが加わり、楽しみ倍増の最終戦ですね。レーススケジュールは
明日11/4(金)ART合同走行、11/5(土)公式予選、11/6(日)決勝レースです。毎年最終戦のJSB1000クラスは2レース開催されます。今年はレース1が8周という超スプリント、レース2は20周。この鈴鹿でチャンピオンが決まります。

photo & text : koma